湖北省宜昌市の至喜長江大橋が18日に開通した。カラチョウザメを保護し、その回遊と産卵に影響を及ぼさないようにするため、中国の橋梁科学技術者は全力を尽くし、最新の科学技術を駆使して、橋脚台を持たないテクノロジーとエコを目指した橋を創り上げた。科技日報が伝えた。
川に生息する生物たちが静かに泳げるようにするため、同橋では施工と運用の過程において、遮音と防音など各種の措置がとられた。
工事関係者は「ボックスガーダーとコンクリート板の間にゴムを敷くことで、基礎をより堅固にすると同時に、減震と防音効果を発揮できる」と紹介。ボックスガーダーは橋の礎で、その上に事前に作成しておいたコンクリート板を敷き、さらにその上にアスファルトを敷く。クッションとなるゴムの他に、橋は減震チェーンと高品質のエキスパンションジョイントを採用したという。
また、歩道と車道の間には、1本の溝がある。これにより大雨が降った後、雨水は車道両側に設けられた階段をつたい流れ落ち、溝の中の鋼鉄管に流れていく。そうすることで、橋の上の汚れた雨水が直接長江に注ぎ込むことはなく、この溝を通じて都市の排水管に流れ込み、汚水処理後に排出される。
同橋指揮部の袁慶華指揮長は「降水後の雨水はガソリンやゴミなどを含むので、長江に流れ込むと水質に影響を及ぼす」と説明。
スマート街灯も慎重に選択された。橋はLED照明灯を採用しているが、コンピューターによって光の角度と強度の調整が可能で、橋を通行するのに十分な明るさを保つ一方で、川面に光を照射したり反射させないようにしている。
「水深の浅い水域に生息する魚は夜の光に非常に敏感で、カラチョウザメも例外ではない。夜に街灯の光が川面に照射されれば、カラチョウザメなどの魚の生活習慣に影響が及んでしまう」と袁指揮長が説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2016年7月20日
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