3日午後4時ごろ、数カ月もの間昏睡状態が続いていた老婦人・楊瑩澤さんの意識が、奇跡的に「蘇った」。喜んだ医療スタッフは、どうしてよいかわからず、ただ「奥さん、ご主人に会いたいでしょう?」と尋ねた。楊さんは、軽く眼を動かして、弱弱しい声で、「会いたいです」と答えた。成都商報が伝えた。
妻の意識が戻ったという知らせを聞き、夫の劉多成さんはすぐさま自宅から病院に駆けつけ、ついに「蘇った」妻と対面した。彼は、「3日前、妻は私の声を耳にしたに違いない」と力強く言った。
楊瑩澤さんは2009年、ベッドから起き上がる時に転倒。その後自分でベッドから起き上がることはなかった。そして、ここ数年、彼女は意識をだんだんと失い、8カ月前から昏睡状態に陥った。それでも、2人の「ダイヤモンド婚式(結婚60周年)」記念に、8月31日午後1時ごろ、病院とコミュニティ老人委員会の支援を受け、劉さんは99本のバラを妻に贈った。昏睡状態の妻の眼から涙が溢れたのを見て、夫は思わず妻の頬を撫でながら、さめざめと泣いた。
妻が倒れてから8年間、劉さんは独学で料理を覚え、毎日妻の身体を清拭した。また自ら7本の動画を制作し、妻のために流した。病床の妻がそれを見て意識を取り戻すかもしれないと期待して。
劉さんの決して大きいとはいえない自宅には、大きいものから小さいものまで様々な木製のフォトフレームに入れた写真で埋め尽くされていた。2人のツーショット以外は全て、妻の楊瑩澤さんの写真だった。「昔、フォトジャーナリストとして働いていたことがある。カメラいじりや写真撮影が大好きで、妻をよく撮ったものだ」と劉さんは話した。
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