重慶市教育科学研究院(教科院)はこのほど、小・中・高校生を対象とした性教育に関する調査の結果を発表した。調査から、小・中・高校生の性の健康をめぐり、隠れた問題が存在している状況が明らかになった。多くの生徒が性行為に関して正しく理解しておらず、「結婚前の性交渉は、愛情に基づくまたは双方が同意しているならば、行われてもよい」と考える生徒が50.4%に達した。性知識に関しては、「クラスメートあるいはインターネットから」と答えた生徒が多数を占めた。また性被害に遭った場合、助けを求めるという意識は強くなかった。重慶晩報が伝えた。
今回の調査は、性をめぐる生徒の心理状況、生徒が学校に求める性教育のニーズ、学校での性教育の実施状況という3つの方面からアンケート調査が行われた。小学校高学年(4年―6年)、中学生、高校生の9学年の生徒を無作為抽出し、調査対象とした。アンケート発送数は1833件、有効回答数は1424件で、有効回答率は78%だった。男女別の内訳は、男子生徒が687人、女子生徒が738人。
調査結果の概要は次の通り。
○「性行為を知らない」2割超
生徒のうち「性行為を知らない」と答えた生徒は23.4%。結婚前の性交渉について、「、愛情に基づくまたは双方が同意しているならば行われてもよい」と答えた生徒は50.4%に達し、「いかなる状況であろうと結婚前の性交渉には反対」という意見はわずか13.6%にとどまった。同性愛者と両性愛者(バイセクシャル)については、「受け入れられる。本人の意思を尊重すべき」とした生徒は45.6%、「なんとも言えない」は24.8%、「理解できない」と考える学生は29.6%だった。
生徒の85.7%は、「プライベートゾーンとは、水着やランニングシャツ・短パンで隠される部分」であることを知っていた。「プレイベートゾーンを他人に触れさせる、あるいは見せる」という問題について、正しい回答をした生徒は66.4%にとどまった。これは、残る3割以上の生徒は、自分を守る意識が低いことを意味している。「性被害に遭った時にはどうするか」との質問に対しては、「両親あるいは信頼できる大人に話す(67.8%)」または「警察に届け出る(64.6%)」などを選択する生徒が圧倒的に多かったものの、「誰にも言わない」と答えた生徒も7.7%いた。さらに、「自分でひそかに病院に行って検査をうける」という回答も11.1%あった。
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