「第17回日中友好中国大学生日本語科卒業論文コンクール 論文審査会の挨拶文」
昨年、上海で開催された第16回大会にお招きを頂き、中国の日本語教育界のレベルの高さに深く感銘を受けました。そして次は日本で!…と願っていたところ、本日願いは成就し、ここ前橋において、第17回を迎えた訳でありまして、嬉しく、感謝いたします。参加の学生さんと周会長を始めとする指導の先生方の思いに、大きな期待を寄せさせて頂きます。17回ということは、初回は21世紀の始まりの年、今日まで支援し、ご教導を頂いてきた小野寺理事長には感激も一塩であり、永年のご尽力に対し、心より敬意を表させて頂きます。
一方、敢えて言うなら、昨今のギクシャクした日中関係は極めて心配です。世界の平和と繁栄にとって、日中韓そして北朝鮮の友好関係こそが要であり、同じ血統に在る東アジアの人達は、世界の為にも親密でなければならないと考えています。宗教やイデオロギー、文化や歴史を超えて、反省し認め合い、お互いの誇りとして、交流を深めて行かねばなりません。中国は日本にとって、永年の恩人であり、先生でもありました。拙い私の座右の銘、それは「知行合一」の教えですが、今の中国は、正に知行合一とスピードの国です。日本は明治と共に忘れてしまった「知行合一」を、再び取り返さなければなりません。大切なことはお互いを知ること、日本語科卒業論文コンクールが日本と中国の平和と繁栄の架け橋となれるように、否、いつの日か、国境がなくなり、世界が一つになるように、願って止みません。
NIPPON ACADEMY 理事長 清水澄
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