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海外農産品がファン拡大中 上海で国際マッチング会

人民網日本語版 2017年12月05日09:41

イタリアのキウイ、米国のリンゴ、スペインの桃、タイのコメ……このほど上海市で開催された第9回中国国際農産品貿易マッチング会には、世界各国から特色ある高品質の農産品が数多く集まった。会場の展示面積は2万7千平方メートルに迫り、野菜、果物、園芸の3つのブロックが設けられ、国内外の企業100社近くが商品を展示した。また中国、韓国、マレーシア、インドネシア、スペイン、ポーランド、メキシコ、チリ、オーストラリアなど、各国の政府関係者や専門家、企業の代表など約500人が参加した。人民日報海外版が伝えた。

▽野菜の栽培に新技術

「これは欧州で直接収穫したもので、新鮮で健康によいことは証明済みのイタリア産キウイです」。展示台に整然と並べられた新鮮なキウイを前にして、イタリアの代理業者が来場者への説明を行っていた。「このキウイの産地はアルプス山脈を後ろに控え、そのほかの三方は海に面しているので、土壌が肥沃で、日差しを十分に浴びている。イタリア産キウイは実がずっしりして、サイズが均一で、酸味と甘みのバランスが独特で、食べると甘みが口の中いっぱいに広がる」という。

農産品だけでなく、農業生産技術を展示する企業もあった。日本企業の担当者は、「LED照明を利用したコンテナ式植物プラントは、水と光だけで効率よく野菜を栽培し生産することができる。高効率の照明を設置し、栄養剤の調合、決まった時間ごとの水やり、温度や湿度の管理などにより、改良後のコンテナで植物の生育状況のコントロールと標準化生産が可能になった。現在はレタス、コリアンダー、ホウレン草などの野菜の栽培が可能」と説明した。

駐中国オランダ大使館のマルティン・オルデ・モニコフ農業参賛は、「生活水準がますます向上するにつれて、質の高い野菜、果物、花卉に対するニーズが増加を続けている。中国が直面する課題は食品の生産量と品質について日々増大するニーズにどのように応えるかであり、オランダも同じような問題に直面している。オランダは自然資源が豊富とはいえず、革新の知識と資本によって農業を発展させるしかない。目下、オランダはこの方面でまずまずの成果を上げており、中国とオランダ両国の農業協力の潜在力は大きい」と述べた。

▽農産品の販売業者は大忙し

ポーランドの貿易会社の中国事務所の関係者は、マッチング会で内蒙古(モンゴル)自治区の卸売業者と基本的な協力の意向で一致した。「昨年に中国市場への参入資格を獲得したばかりで、まさか今回のマッチング会の初日に協力の意向で一致するパートナーが見つかるとは思わなかった。農場から食卓まで、私たちは高い基準の生産管理モデルを堅持しており、主に魚類、水産品、乳製品類などを取り扱っている」と述べた。

「今年の『ダブル11』(11月11日のネット通販イベント)期間には、マレーシアのホワイトコーヒーの売上高が6億元(約102億円)に達した」。駐中国マレーシア大使館のアーズミー農業参賛は、中国・マレーシア両国の農産品貿易協力の見通しを高く評価した上で、「マレーシアのパーム油、ゴム、パイナップル、シーフードは中国で人気がある。今後は魚類と高付加価値の農産品の対中輸出を増やしたい。外資誘致のさまざまな優遇政策を打ち出すことも可能で、中国企業がマレーシアで投資したり事業を興したりするのを歓迎する」と述べた。

▽厳格な検査で品質を保証

製品の品質は常に消費者の注目点だ。輸入農産品の品質が安全性検査に合格するよう確保するにはどうしたらよいだろうか。中国出入境検験検疫協会の王新会長は、「海外の農産品を中国に輸入するには次のいくつかのプロセスを踏まなければならない。まず、両国の間で政府間議定書に調印することで、これが基本的な市場参入の条件だ。このプロセスには早くても2〜3年かかり、遅ければ10数年もかかる。次は、議定書に調印した後で、輸出企業が登録を行い、一連の標準に対応しプロセスを踏む必要がある。そして、製品が中国の通関地に到着したら、出入境検査検疫部門が検査検疫を行い、製品の品質を保証する」と説明した。

国務院の参事を務める農業部(省)農村経済研究センターの劉志仁研究員は、「中国の対外開放の持続的な深まりにともない、中国の輸入農産品消費市場の規模がますます大きくなっている。これと同時に、ここ数年は中国の消費者の生活水準が持続的に向上し、素晴らしい生活に対するあこがれの気持ちが強まっていることから、海外企業には中国市場を掘り下げて研究し、製品の品質を絶えず向上させることが求められるようになった。海外の農産品の中国への輸入には、新しい構想、新しい理念が必要で、高い基準と高い品質を確保しなければならない。そうでなければ、中国市場のニーズに応えることはできない」と述べた。

物流にかかる時間を短縮し、輸送の質を高めることも参加者の間で話題になった。駐中国チリ大使館のカルロス・パラー公使は、「チェリー、アボカド、ブルーベリーなど、チリの果物は中国で人気がある。ただ両国の間には大海が横たわり、距離が遠いので、交通輸送がよりスムーズに便利になるようにしなければならない。努力した結果、現在の両国間の海上輸送日数は30数日から14日に短縮された。空港建設も加速しており、将来は直行便が開通する見込みだ」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2017年12月5日

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