シンクタンクのグローバル化シンクタンク(CCG)と旅行予約サイトの携程旅行網(Ctrip)がこのほど共同で発表した報告書「中国インバウンド観光の急速発展を推進し、全域観光の効果向上のメリットの全国への波及を促進する」によると、中国のインバウンド観光産業の発展は、中国への入国ビザ、観光宣伝活動、言語・文化、観光コスト、観光の環境といったさまざまな要因の影響を受けているという。「国際商報」が伝えた。
▽中国のノービザ・期間限定のノービザ政策はインバウンド観光のニーズにつりあっていない
多くの外国人にとって「パスポートさえあれば、どこにでも行ける」のは当たり前のことだが、中国の現時点でのノービザ政策および期間限定のノービザ政策はまだ徐々に開放を進めている段階にあり、インバウンド観光のニーズにまったく追いついていない。現在、中国が個人のノービザでの入国を認めている国は日本、シンガポール、ブルネイ、サンマリノだけで、中国との間で団体ツアーの相互ノービザ合意に調印した国はアゼルバイジャン、ベラルーシ、ロシア、グルジア、モルドバ、トルクメニスタンの6ヶ国を数えるのみで、72時間以内の滞在のノービザ政策実施している通関都市は北京、上海、広州、成都、西安、桂林、厦門(アモイ)、瀋陽、天津など15都市にとどまる。海南省が26ヶ国のツアーに対して21日間のノービザ政策を、広西チワン族自治区桂林市がASEAN10ヶ国の団体ツアーに6日間のノービザ政策を打ち出す以外は、中国のほとんどの地域でビザ政策が今なお厳格に実施されており、インバウンド観光産業の発展にはマイナスだ。
▽インバウンド観光の宣伝に革新と双方向性なし
観光PRは中国のインバウンド観光発展を推進する最も直接的な方法だ。現在のPR活動はいまだに政府主導で、国全体のイメージをアピールするものが多い。
▽言語・文化の違いがインバウンド観光の発展に影響し、環境問題が外国人観光客の新たな懸念になっている
中国と他国とでは言語や文化が異なり、価値観の相違が生まれ、観光をめぐる嗜好にも影響がある。嗜好には観光の動機、目的地の選択、審美眼、消費観、食事の好みなどが含まれる。このほか環境問題が新たな影響要因になっており、ある調査では、今後しばらく中国旅行の予定はないとした外国人観光客のうち、10%が「大気汚染を懸念している」と答えたという。
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