中国科学院地球環境研究所の鉄学熙氏は14日、取材に対し、「急速に増えた水蒸気の水分子が粒子状物質の表面に付着することで、水の表面層が形成され、煙霧による汚染を拡大させる作用を発揮する。大気中の水蒸気の水分子は、中国東部の深刻な煙霧汚染を拡大させる作用を発揮し、煙霧汚染の爆発的な拡大を引き起こす」とした。この関連研究成果は「Scientific Reports」誌に掲載された。科技日報が伝えた。
鉄氏は、「具体的に説明すると、大気中の水蒸気の水分子は、中国東部の深刻な煙霧汚染を拡大する作用を発揮するが、これは主に次の2つの過程で生じる。まず粒子状物質の太陽光線の反射と乱射が強化されることで、近地球境界層に対する抑圧効果が強化される。そして次に二次粒子状物質の反応境界層で、二次粒子状物質(硫酸、硝酸など)の化学反応が強化され、粒子状物質(PM2.5)の濃度が高湿度により急上昇する」と説明した。
鉄氏は、「研究によると、水蒸気が果たす拡大作用は、急速な循環と反応の過程であり、煙霧汚染の爆発的な拡大に深刻な影響を及ぼす。これは秋・冬に煙霧が多発する重要な原因の一つで、特に華北平原において水蒸気は煙霧の多発を引き起こしやすい」とした。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年12月15日
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