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映画「前任3」の興行収入14億元突破 予想外の大ヒットのワケは? (2)

人民網日本語版 2018年01月15日11:17

「前任」シリーズの第一作の評価は6.3ポイント、第二作は5ポイントで、興行収入は合わせて3億元ほどだった。このような大ヒットでも大コケでもない「並」のラブコメディ作品の第三作目であるだけでなく、「芳華(Youth)」や「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」などの正月映画に前後して公開されたため、当初映画館での上映率は16%にとどまっていた。しかし、公開2日目から、1日当たりの興行収入トップの座を維持するようになり、5日間で興行収入が5億元(約75億円)、10日間で10億元(約170億円)を超え、上映率も約45%まで上昇した。

中国電影報の張晋鋒・副編集長は、「一つの作品の興行収入が10億元(約170億円)の大台を突破したということは、すでに大ヒットの域に入ったということ。話題についていくために、さらに多くの人が映画館で同作品を見るだろう。ほとんどの大ヒット作品には、見る人や社会の琴線に触れ、社会的な話題になるという共通点がある。そして、多くの人が、この映画を見なければ、後れを取り、話題についていけず、みんなの会話に入れないという気持ちになる。『前任3』は単なる映画ではなく、そのような作品の域に入った」と分析した。

もう一つのおもしろい現象が、口コミが二極化している点で、情報コミュニティサイト・豆瓣のポイントが5.9ポイントと低調であるのに対して、チケット販売サイト・猫眼、淘票票などでは9ポイントと高得点になっていることだ。同作品は果たして心を込めて制作された傑作なのか、ただ単にハチャメチャな展開なだけの駄作なのか、ネット上では舌戦が繰り広げられている。「永遠に一緒になれないというストーリーに心が乱れた」と主役カップルに共感を覚えるユーザーや、「こんな残念な思いに駆られる恋は見ていてつらすぎる」とコメントするユーザーがいる一方で、豆瓣のユーザーは否定的なコメントが大半で、そのストーリーに対しては「ハチャメチャでがっかり」や「一体どこで泣けばいいのか全く分からない」といったコメントのほか、「この映画のせいで、映画市場に対する見方まで一変した」といった怒りのコメントすら寄せられている。

猫眼の分析を見ると口コミが二極化してる原因が浮かび上がってくる。例えば、「前任3」を見ている人のうち6割が女性であり、三、四線都市の人が50%以上を占め、一線都市の人は1割ほどにとどまっている。さらに、学歴が大卒以下の人が64.5%で、44%が25歳以下となっている。つまり、「小都市の若者たち」が同作品の観客層となっており、この観客層はこれまで常に「最もポテンシャルを備えている」とみられていた。


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