現時点で、中国の20以上の省が「賃貸住宅市場の育成と発展を加速させる」ための実施細則を打ち出し、供給、金融、財政などの分野が政策サポートを得ている。
不動産市場をクールダウンさせるために賃貸と購入を並行して促進
今年1月、中国の一線都市の新築分譲住宅の価格指数は前年比で上昇から下降に転じ、31ヶ月連続で続いた上昇に歯止めがかかった。一方、二・三線都市の不動産価格は安定している。
住宅制度改革の推進に伴い、賃貸と購入の発展を平行して促進させるマルチ市場が形成されている。全国人民代表大会の代表である、58集団の姚勁波・最高経営責任者(CEO)は、「家というのは住むためのもので、賃貸と販売を並行して促進する以上、賃貸に住む人とマイホームに住む人の待遇を同じにして、賃貸に住む弱者グループを保護しなければならない。例えば、敷金は返還できるかどうか、仲介業者はどうやって利益を得るかなどを規範化するべき。不動産の賃貸市場の規範化によって、マイホームを買わないことを選択する人が増えるだろう」との見方を示す。
全国人民政治協商会議の委員である、申万宏源証券研究所の楊成長・首席エコノミストは、「ネットワークによる情報共有や不動産登記、不動産税などが相次いで実施されるにつれ、長期にわたって効果を発揮する住宅制度が形成されている。マルチルートで供給され、賃貸と購入を並行して促進するために重要なのは、デペロッパーがマンションを建てて売るだけでなく、賃貸用のマンションも手掛けてもらい社会全体が賃貸住宅市場に投資するよう促すこと」と強調。「現在、一部の土地に建てられたマンションは賃貸住宅で、売ることはできないなどの規定を制定すると同時に、特別な土地政策を制定して、価格を普通の土地よりかなり安くするなど、政府も関連の対策を打ち出している。もし、それらの賃貸住宅市場が安定した利益を出すことができれば、第三者に経営を委託することができる」とする。
中国国家発展・改革委員会投資所不動産研究センターの劉琳センター長は、「国民の住居確保は、全ての住宅制度が解決を目指す問題。どの所得層の人も賃貸や購入など、様々なルートを通して住居を確保できるようにする。そして賃貸住宅の公共サービスは、財産権と同等でなければならない。どの都市にも、その都市の住宅供給体系があり、市場が長期にわたって安定して健全に発展することが最終目標」との見方を示した。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年3月14日
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