香港科技大学は28日、同校の研究者が中国人のアルツハイマー病遺伝危険因子を発見し、今後の診断と治療の重要な基礎を提供したと発表した。新華社が伝えた。
疾患の遺伝危険因子を探すことで、遺伝的要素の疾患における働きを理解することができる。これはアルツハイマー病を分析する重要な手段だが、これまでは中国人のゲノミクスの系統的な研究が不足していた。
同校分子神経科学国家重点実験室主任の葉玉如氏が率いる国際研究チームは約4年前より、中国人アルツハイマー患者の全ゲノムシーケンシング研究を開始し、28日に第1段階の結果を公表した。
研究チームはすでに広く研究されているアルツハイマー病遺伝子の他に、2種の新たな遺伝危険因子を発見した。
葉氏は、「我々が発見した病変因子によって、病変の危険を予測できる。アルツハイマー病の診断方法は現在、医師の臨床経験が中心となっており、客観的・量的根拠がない。患者は発症後になって、ようやく診断を受けるケース多い」と話した。
また、「今後は全面的な中国人生物マーカーデータバンクを構築し、アルツハイマー患者のゲノミクス、プロテオミクス、コンピュータ画像データなどを網羅し、中国人のアルツハイマー病の治療・予防・観測を早期実現したい」と話した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年3月30日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn