河北省保定市で20日に開かれた第1回国際ユーラシア科学院院士大講堂の席で、中国科学院生物物理研究所研究員、中国科学院院士の陳潤生氏は、「この30年間で人類の遺伝コードが測定されてきたが、全世界の科学者が解読しているのは全体の3%未満だ。残りの97%は測定可能だが、また十分に解読されていない。これには多くのオリジナル革新のチャンスが含まれている」と指摘した。科技日報が伝えた。
陳氏によると、この97%の遺伝コードの突然変異も、疾患と関連している。すでに発表されている研究結果によると、その突然変異によって多くの疾患が生じる。腫瘍だけでも前立腺がんや白血病、非小細胞肺がんなどが含まれる。さらに心・脳血管疾患や代謝の異常に関わる疾病にも関連しており、腫瘍幹細胞の活性及び免疫系の能力にも影響を及ぼす。 陳氏は、「腫瘍幹細胞は腫瘍の発生に対して重要な効果を発揮する。我々はこの97%の未解読の遺伝コード範囲内で、腫瘍幹細胞の活性に影響を及ぼしうるパーツを見つけており、これはとても意義がある発見だ。これまでこの97%の遺伝コードの突然変異は、疾患の診断・治療に用いられていない。病院内で検査可能な指標のすべてが、人類が解読できる3%の遺伝コードになっている」としている。
陳氏は、「この97%のいずれを解読するにしても、オリジナル革新のチャンスを生み出す。この97%にはさまざまなパーツと機能が含まれる。我々及び協和腫瘍病院が研究する扁平上皮癌を例とすると、この97%の多くの突然変異との関連性を明らかにしており、扁平上皮癌の段階を判断する指標も出来ている。これは治療と治療後に指導的な効果を発揮する」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年12月25日
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