杭州動物園で飼育されているパンダ。
杭州市野生動物世界が14日に発表した情報によると、中国ジャイアントパンダ保護研究センターと杭州野生動物世界は浙江省杭州市で、「杭州―中華ジャイアントパンダ苑」プロジェクトの契約を交わした。これにより2022年までにパンダ20頭が杭州へ移り住むことになる計画だ。新華網が伝えた。
同プロジェクトは浙江省初の国家級ジャイアントパンダ科学研究・繁殖センターとなる。竣工後はジャイアントパンダ飼育展示エリアやジャイアントパンダ繁殖エリア、ジャイアントパンダ科学研究センター、ジャイアントパンダ科学普及教育・文化展示センターなどからなる計画だ。
杭州市では現在、杭州動物園で2頭、杭州野生動物世界で2頭の計4頭のパンダが飼育されている。同プロジェクトに基づきパンダ20頭を受け入れた後、杭州市は四川ジャイアントパンダ繁殖基地に次ぎ、世界でパンダの数が2番目に多い場所となる。
中国ジャイアントパンダ保護研究センターの専門家である李徳生氏によると、中国でパンダを飼育している動物園は多いが、科学研究・繁殖センターは非常に少ない。国家級ジャイアントパンダ科学研究・繁殖センターである同プロジェクトは、パンダをテーマとする各種科学シンポジウム、国内外交流、宣伝・教育活動を展開する。特に小中学生を対象にしたパンダ授業など、長期的な素養教育活動を行う。
ではなぜ杭州市が選ばれたのだろうかという疑問に対して李氏は、まず杭州市の緯度が四川省のジャイアントパンダ繁殖基地に近く、気候などの自然条件もパンダの生活に適している点を挙げ、さらに杭州市民の大自然と野生動物を保護する意識の高さをその理由として挙げた。
同プロジェクトは年内に着工し、2022年までにすべての建築物の建設を完了する予定。杭州野生動物世界によると、建築物の面積は90ムーに達する見通しで、パンダの成長と生活の需要を満たすため、竹を十分に供給することになる。
また同プロジェクトは浙江省で、パンダ野生化プロジェクトの前期野生化訓練作業を展開していく計画だ。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年4月16日
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