東アジア地域の経済協力の持続的強化は、今回のハイレベル対話の重点になったとみられる。中国商務部の鐘山部長は15日に東京で日本の世耕弘成経済産業大臣と会談した際、「中国韓自由貿易圏(FTA)交渉を加速推進し、できるだけ早く現代的で、全面的で、質が高く、互恵の東アジア地域包括的経済連携(RCEP)を締結するよう努力する必要がある」との見方を示した。
▽第2の側面:協力の可能性を開拓し発展させる
長年にわたり、中日の政治的関係がどのような起伏を描こうとも、経済貿易協力は一貫して良好関係の重要な「バラスト石」だった。
日本は1993年から11年にわたり中国にとって最大の貿易パートナーであり、中国は昨年12月には日本にとって2番目の輸出先となり、1番目の輸入元となった。だが中国の発展モデル転換の歩みが加速するにつれ、両国の経済や産業の相互補完の局面には一定の変化が生じ、一部の分野では競争が行われるようになった。
中国社会科学院アジア太平洋・グローバル戦略研究院の王金波・副研究員は、「今後10年間、中日経済関係は競争と協力が同時に存在することになる。これからの中国は労働力やローエンド製品などでの優位性を重点的に打ち出さなくなるとみられるが、これは中日両国がライバル関係になるということを意味するわけではない。双方は『一帯一路』(the Belt and Road)建設をよりどころとして、ハイテクやサービス業などの分野でより高いレベルの相互補完関係を実現できるものと期待する」と述べた。
17年以降、日本は「一帯一路」建設への協力に以前よりも積極的な態度で臨むようになり、中日両国は「一帯一路」参加国における第三国市場での協力展開について共通認識の段階から積極的な行動の段階へと徐々に移行している。
王副研究員の見方では、「中日経済協力は過当競争を回避し、ゼロサム思考を放棄すると同時に、両国市場の範疇から飛び出すことが必要になる。たとえば中国が呼びかけて発足したアジアインフラ投資銀行(AIIB)と日本が主導するアジア開発銀行(ADB)は『一帯一路』建設を契機に協力を強化し、第三国市場で相互利益・ウィンウィンを実現することが可能だ」という。
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