機内温度はマイナス40度まで低下 騒音と強風も
酸素マスクをしっかり装着した後、パイロットは航空機を1万フィートの安全高度にまで速やかに下降させなければならない。専門家によると、コックピットのガラスが破損した際、もしパイロットがシートベルトを着用していなかった場合、気圧の変化からたちまち機外へと吸い出されてしまうことになるという。例えシートベルトを着用していた場合でも、気圧の急激な変化から、強烈な外へ吸い出される力が生じ、計器システムの一部が損傷を受けてしまう可能性がある。またガラスの下にあるコントロールパネルが損傷すると、航空機の自動操縦システムが機能しなくなり、パイロットは手動操縦を行うしかなくなる。
気圧低下以外にも、巡航高度でガラスが破損した場合、パイロットは低温や強風などの外部環境によるトラブルに直面することになる。今回、四川航空3U8633便はガラスの破損後、コックピット内の温度はたちまちマイナス40度前後にまで低下したはずだ。この時期、パイロットはたいてい半袖の制服を着ていることが多いため、低温による寒さに耐えねばならない上、強風と凄まじい騒音にも対処しなければならなかったとみられる。パイロットはこのときキャビンで竜巻に巻き込まれているような感覚を味わったに違いない。
業界関係者は、「ガラスが破損した瞬間、ボーンという破裂音が上がり、その後すぐにうねるような強風の音に包まれたことだろう。乗務員はこうした騒音の中で地上スタッフと連絡しなければならず、双方のやりとりは非常に難しかったはずだ」としている。(編集YK)
「人民網日本語版」2018年5月17日
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