デリバリーアプリ・美団は今月22日、「中国飲食業界報告2018」を発表した。膨大なデータを基にした全体を網羅する飲食業界の報告としては中国で初めてとなる。法制晩報が報じた。
中国国家統計局の統計によると、17年、中国の飲食業界の收入は3兆9000億元(約67兆4700億円)に達し、米国に次いで2番目の規模となっている。
18年の飲食業界の成長ペースは約10%を維持すると予測されている。急成長が続くと同時に、飲食業界は変革期を迎えており、膨大な資本や最先端技術が次々と投入されることで、飲食業界の再編が進んでいる。
「報告」によると、同業界は急速に発展しているものの、17年にはさまざまな原因から閉店した飲食店も多かった。同年、中国で閉店した飲食店は、開店した店の数の91.6%に相当した。つまり、飲食店が100軒開店すると、約92軒が閉店しているという計算になる。研究統計の一人当たりの予算を見ると、50元(約865円)以下の飲食店の閉店率が他を大きく上回っている。低価格で、同質化した小さな飲食店が、競争の激しい新規開拓市場でもまれていることがわかる。
熾烈な競争を繰り広げる小さな飲食店が閉店する主な原因は、客一人当たり単価が安く、低水準・同質化の競争に敗れたり、ノーブランドで基準がなかったり、特徴・新鮮味の不足、若者の消費の高度化のニーズに応えることができなかったといった点が挙げられている。
統計によると、中国全土の四川料理店がこの1年で4万軒減少した。16年と比べると、成都や重慶を含む多くの都市の四川料理店の数が減少した。北京を見ると、この1年で約4000軒、上海は約3000軒減少した。
17年の中国全土の統計を見ると、うまみの効いた甘いテイストをメインとしたレストランが282万軒と、ピリ辛テイストがメインのレストランより94万軒多かった。
油っこく、塩分が高く、辛いものを好む中国人が明らかに減り、健康的とされるうまみの効いたテイストの食べ物を好む人が増加し、刺激のある食べ物よりうまみを楽しむ食べ物が好まれるようになっていると分析されている。
また17年のドリンクショップの動向は、その数が急増し、高い注目を集め、急成長している。
「報告」によると、北京・上海・広州・深センのほとんどの繁華街にドリンクショップが密集している。客一人当たりの単価が平均25元(約430円)ほどとなっており、その人気の高さはコーヒーに追いつく勢いだ。
これまで、レストランを選ぶ理由は実に様々だったが、今は、オンラインやオフラインで大人気となっている飲食店は、1つのメニューが大ヒットしたことから人気を集めることになった場合が多い。「報告」によると、現在、飲食業界では、一つのメニューが爆発的に成長し、それにより店が大繁盛するというのが一つの新たな特徴となっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月23日
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