「包中」シリーズの「瑠璃粽」(撮影・何自力)。
〇ユニークさが台湾ちまきの特徴
若者の好みに合わせるため、台湾地区のメーカーは、ちまきの寓意と材料の面で創意工夫を続けている。
端午節は学生たちにとっては試験準備期間でもある。ちまきを包むという意味の「包粽」と必ず合格するという意味の「包中」は発音が似ているため、ちまきは台湾地区で非常に人気が高い。特に学校に通っている子供がいる家庭では、縁起担ぎから、ちまきを食べて、それにあやかろうとする。メーカーもそのビジネスチャンスに着目し、「百分粽(百点ちまき)」を売り出す。「百分粽」には、卵の黄身が2つ入っており、ゼロが2つで100点満点が取れることを示している。
また台湾地区でここ数年最も人気が高いちまきといえば「氷粽」で、その販売量は伝統的な粽を上回るまでとなっている。「氷粽」は、西洋風デザートとちまきのコラボと言っても良い。もち米粉や低カロリーのくず粉で作った外皮のなかに、季節のフルーツやあずき、里芋ペーストさらにはコーヒーなどを包む。サイズは小さめで、冷蔵する必要がある。夏は猛暑に見舞われ、健康的な食生活に敏感な台湾の人々の間で大人気を誇り、コンビニやスターバックスも、端午節になると「氷粽」を売り出す。
台北南門市場の「合興」ちまき店で、「鶏脚棒棒粽(左)」と肉ちまきを展示する店員(撮影・林善傳、6月5日)。
この他にも台湾地区のグルメ界で工夫が凝らされた各種各様のちまきの一部を紹介してみよう。「排骨酥粽」は、ちまきの中に揚げた豚のスペアリブが入っている。「野姜花粽」には、ナシュクシャの根で作った具が入っており、「豪華海鮮粽」は、従来の卵黄に代わり、鮑、カキ、鰻の肝などが使われている。「フルーツ麻糬甘甜粽」は、デザート好きにとって一番のお気に入りだ。このほか、「鶏脚(チキンレッグ)粽」、「咖喱猪肉(カレー風味豚肉粽)」、「黒糖黒胡麻粽」、「抹茶あずき粽」、「花汁粽」、「剥皮辣椒粽」、「燻製チーズ粽」、「五谷フルーツ粽」などがある。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年6月12日
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