日本の労働力不足と人口問題は非常に深刻で、一連の予測データからも状況の深刻さがうかがえる。現在、総人口1億2700万人の日本は、2050年になると人口の40%が高齢者になる。一方で、15~64歳の労働力人口の割合は低下し、出生率も低下を続ける。60年には人口が8674万人に減少する(このうち65歳以上の高齢者が40%を占める)。労働力不足が特に深刻な分野のうち、介護産業は20年に約25万人が不足し、建築産業は77万~99万人が不足する。
だが現実をみると、日本は移民に対して最も保守的な考え方をする国であり、自分たちに特有の単一民族文化は外から来た文化によって弱体化し、やがて「国が国として成立しなくなる」と考える。そこで日本は西側の工業先進国の中で最も難民や移民を受け入れたがらない国になっている。
外国人労働者の受入れ計画について、日本では昔から反対の大きな声が上がる。日本社会が最も懸念するのは、外国人労働者がやって来ることによって独自の日本文化が衝撃を受けるのでないか、日本国民と新しい移民との間に社会的な摩擦が起きるのではないか、治安や住環境に悪影響があるのではないかという点だ。また移民たちの日本語レベルや日本社会にどれくらい溶け込めるかという点も、日本の各界で論争の的となっている。
日本の自由民主党外国人労働者等特別委員会の木村義雄委員長は、「外国人労働者50万人を受け入れても全然足りない」との見方を示す。同委は2年前、日本は外国人労働者を90万人以上受け入れるべきだと呼びかけた。木村氏はかつて取材に答える中で、「次の世紀に、日本の人口は4千万人まで激減するかもしれない。外国人労働者は絶対に必要だと思う。日本には高齢者を支援する若者が必要だ」と述べている。
人口は国際地縁政治における重要な要素であり、国の総合力の重要な構成要素だ。日本は新移民政策を可決したことで、以前に比べれば大きく進歩したといえるが、まだまだ十分ではない。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年6月20日
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