植林現場
現在は派遣されて半年以上が経ち、林業局と相談して決定した活動計画の実施に向けて動き出しているところです。具体的には、①質のよい苗ができるコンテナを用いた苗の生産(多倫では大規模に植林を行っていますが、降水量や土壌環境は樹木の生育にとって厳しい環境で植えても枯れてしまう苗木もあるため、質のよい苗により効率的な緑化に役立てる)、②多様な土地利用の方法の検討(多倫の広大な土地や多倫湖といった観光資源を利用して、集客効果のあるような観賞植物を栽培しそれから2次製品をつくることで収入向上を図ったり、現地の自生種を活用してより多倫の環境に適した森林を育てたりする方法を検討する)、③生ごみを利用した有機肥料の作成(捨てられる一方である生ごみを再利用し有機肥料を作ることで、土壌改良をするとともに、人々の環境保全意識の向上につなげる)、④学生を対象とした植樹活動の実施(学生とともに植樹を行い、緑化や森林の重要性に触れてもらう)、⑤日本の技術や文献の紹介(日本の林業についての技術や文献を翻訳し同僚に紹介する)、といった内容です。起伏がなだらかですが、降雨が少なく、栄養分に乏しい土質で植物の生育にとって厳しい環境である内モンゴルと、急な山ばかりですが雨の多い日本とでは、同じ林業といっても全く別物のように感じられ、こうした活動に取り組むことは私自身にとっても大変貴重な経験になると感じています。今後は限られた任期の中で、協力してくださる林業局の同僚とともに活動に取り組んで行きたいです。
内モンゴル自治区多倫県林業局 林業・森林保全 荒川知加子
植林事業
植林地
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