室温では硬いが、加熱後は柔らかく弾力性を持つ。さらに「柔と剛」を気温の変化により循環させることができる。南京大学化学・化学工業学院の李承輝准教授のチームは、「柔と剛」を兼ね備える高分子新材料を開発した。この研究成果は「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載された。科技日報が伝えた。
李氏によると、新材料は室温が60度に達する間、強度が200倍以上に変化する。気温が50度以上に達すると、材料はねリ消し状になる。この特徴は、新材料の気温に対する高い感度によるものだ。つまり材料の性質が、気温の変化によって変わることになる。そのため、研究者は気温調節によって、材料の性質を調節できる。
李氏は、「日常生活では氷やろうそくが溶けるといった現象をよく目にするが、変化後に元の形状を失う。新材料は加熱し柔らかくなっても固体であり、自重に耐えられ、自由に形を変えることもできる」と説明した。
新材料は医療用固定器具、3Dプリンターなどの分野で利用される見通しだ。例えば、骨折治療に用いられる伝統的な石膏は、固化に数時間かかるが、新材料なら、数分で形が整う。使用中も取り外しと取り付けが簡単だ。また、従来タイプの石膏は使い捨てだが、新材料は循環利用できる。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月17日
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