今や航空機の重量の52−53%、体積の80%以上が炭素繊維複合材料となっている。従来のアルミ合金材料と比べると機体を大幅に軽量化しているが、脆性破壊を起こしやすい。中国科学院国家ナノテクセンターとエアバス(中国)工学技術センターは5日、北京市で協力協定に署名した。これにより、ナノ改質による炭素繊維複合材料の靱性の強化といった一連の問題で、共に難関突破に取り組んでいく。科技日報が伝えた。
新世代の材料が、新世代の航空機を生み出す。炭素繊維複合材料の発明と応用は、航空産業の革命をもたらした。しかしこの複合材料の応用は、さらに一部の問題を解消する必要がある。靱性のほか、導電性においてもやや劣る。国家ナノテクセンターの張忠研究員によると、航空機の耐用期間は約30年間だが、平均するとすべての航空機が1度は雷に打たれることになるとしている。アルミ合金材料と比べると、炭素繊維複合材料の導電性は低い。科学者らはナノ改質技術により炭素繊維複合材料の導電性を高めることで、航空機がその「生涯」のうちにに遭遇する大きな雷に対応しようとしている。
国家ナノテクセンターの劉鳴華主任は、「ナノテクは新興・先端科学技術分野として、人類の客観的な世界への認識を変えつつあり、新たな産業革命を起こそうとしている」と述べた。
情報によると、協定に署名した双方は柔軟性強化ナノ複合材料、導電ナノ複合材料の研究を実施するほか、より先進的な自動感知・癒合ナノ複合材料、ナノ健康観測複合材料などの共同研究を展開する。また先進的なナノ複合材料の航空機設計・製造への応用を模索していく。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年7月6日
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