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人民網日本語版>>経済

深刻なプラスチック汚染 リサイクルに努力する日本 (2)

人民網日本語版 2018年07月30日13:54

日本の各自治体のごみ収集ステーションは、容器包装プラごみは洗ってつぶして体積を小さくするよう呼びかける。ペットボトルの場合、プラスチックのパッケージ、ふた、本体を別々にし、本体は洗って軽くつぶし、パッケージとふたは本体とは別に捨てる。また容器包装プラごみ用のゴミ袋についても明確な規定があり、透明なもので、2枚以上重ねてはいけない。専用のゴミ袋を売っているところもある。

同省のデータによれば、こうした容器包装プラごみは日本の家庭から出るプラごみの60%を占める。同省はその他のプラごみについてもリサイクルの可能性を検討し、19年までに使い捨てプラ製品の削減とリサイクルの総合戦略「プラスチック資源循環戦略」を制定する予定だ。その内容には、使い捨て容器包装の使用削減、使用済み製品の徹底した回収とリサイクル、植物などを原料とするバイオプラスチックの実用化と化石燃料由来のプラスチックからの転換が含まれる。

同戦略では、玩具、文房具、雑貨、光ディスク、ビデオテープ、プラカップ、プリンターのインクジェットなどが新たに資源として回収対象になる。これらの回収では、しばらくは普通のゴミのようにごみステーションでの収集は行わず、同省が企業や商業施設と提携して、ショッピングセンター、スーパー、小売店などに回収箱を設置する。同省の統計によれば、こうした回収テスト拠点のうち、ショッピングセンターでの回収量が最も多いという。

だが日本では新たに回収対象となったプラごみの具体的な回収量目標が未確定で、回収の難しさとコストが最大の難関になっている。玩具、文房具、雑貨などはペットボトルや食品パッケージと異なり、プラだけでなく金属など他の素材も使用されており、分解しなければリサイクルできず、余分なコストがかかる。たとえば眼鏡なら、レンズと金属のフレーム部分などに分けなければならない。

同省の試算では、新た内回収対象になったプラごみを一般ごみと同じように収集日にごみステーションに出せば、1キログラムあたりの分別・回収コストが最大で63円かかることになる。ペットボトル、食品パッケージなどの回収コスト53円が約19%上昇することになるという。

プラスチックの業界団体は、「容器・包装以外のプラごみは品質がバラバラで、ごみ総量に占める割合も大きくない。負担とコストを考えたら、ルールが制定されても長期的な実施は難しいかもしれない」との見方を示す。リサイクル企業も、「新たに回収対象になった製品は回収の経験が乏しく、コストも増加するので、他のごみの回収業務に影響がでないかと心配だ」と話す。

また日本の超党派の国会議員が提出した「海岸漂着物処理推進法改正案」が参議院本会議で可決・成立し、今年の夏から施行されることになった。主に国民に5ミリメートル以下の微小な粒「マイクロプラスチック(MP)」を使用した洗顔料や歯磨き粉の使用を控えるよう呼びかけ、産業界にプラごみのリサイクルを強化するよう呼びかけるものだ。だが法的な強制力はなく、「努力義務」にとどまる。


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