世界の国々はどこも深刻なプラスチック汚染のリスクに直面しており、ごみ分別やプラスチックのリサイクル利用で知られる日本も例外ではない。雑誌「環球」が伝えた。
1990年代後半に、太平洋を漂う「太平洋ゴミベルト」が発見され、その面積は日本の国土の約4倍にも達していた。
世界経済フォーラム(WEF)の2016年年次総会の報告書によると、「毎年少なくとも800万トンのプラスチックごみが海に流れ込み、海を漂うごみの量はすでに1億5千万トンに達した。2050年にはごみの重量が海の魚類の総重量と同じになる見込み」という。
国際連合環境計画(UNEP)がまとめた報告では、「(15年の)一人あたり平均のプラごみの量を計算すると、米国は45キログラムで1位、日本は32キログラムで2位。これまでに世界で生産されたプラスチック製品約90億トンのうち、リサイクルされたのはわずか9%」だという。
▽現状と課題
日本の環境省のデータによれば、日本のプラごみのうちリサイクル率は60%で、残り40%は可燃物または不燃物として焼却処理や埋立処理をされる。リサイクルされるのは主に飲料のペットボトルと食品のパッケージで、「プラスチック製容器包装(資源ごみ)」と呼ばれるものだ。
日本では00年から「容器包装リサイクル法」が全面的に試行され、地方自治体が回収し、リサイクルを一手に引き受け、新たなプラスチック製品に生まれ変わらせてきた。注意しなくてはならないのは、リサイクルされる60%のうち、かなりの部分が日本国内でリサイクルされるのではなく、発展途上国に輸出されるという点だ。
回収では分別が前提になる。飲料ペットボトルや食品パッケージのような「容器包装プラスチックごみ」には、三角形に「PET」などと書かれた識別マークが表示され、洗ってつぶして、指定の収集日にごみステーションに出すことになっている。これ以外の玩具、使い捨てプラスチックカップ、歯ブラシ、体積の大きなプラスチックの箱などのプラスチック製品は、容器包装プラごみとして収集されない。
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