自動車について考えると、ベンツが自動車を発明し、フォードがライン生産方式を発明したのに続き、トヨタは自動車産業の第2次産業革命といえる「トヨタ生産方式」、すなわちスタートから完成まで、各段階で品質と効率を重視するやり方を発明した。トヨタは現在打ち出す生産システム「トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー」(TNGA)も含め、設計、研究開発、製造、販売の各段階で品質と効率のさらなる向上を包括的に目指している。
日系車メーカーは中国市場で生産方式と製造プロセスのパッケージ型事業や宣伝を展開するようになり、日本製品に対する消費者の好感度と信頼度が上昇した。トヨタの「トヨタ生産方式」、ホンダの「技術へのこだわり」や「匠の心」、マツダの極限の技術の飽くなき追求などのイメージが情報伝達の中で絶えず拡大され、ひいては社会各界の日本製品に対する認知のラベルとなり、日系車は品質が高くて故障が少ないというイメージはほぼ社会の共通認識だ。イメージがさらに進行すると「匠の心神話」になる。
だが実際の社会において神話は通用しない。日系車メーカーが起こした不祥事は匠の心に背くものであるし、日系車の認知度はそれほど高くない。米調査会社J.D.パワーが作成した品質番付では、日系車のレクサスが長らく自動車信頼性評価(VDS)の首位を独占してきたが、ポルシェや起亜などのメーカーは長く新車初期品質評価(IOS)で上位を独占してきた。
▽日本経済の足を引っ張るか
業界関係者の間では、日系車の相次ぐ不祥事が適切に解決されなければ、日系車の世界市場の中でのイメージを損ない、売上や利益にも影響が及ぶとの見方が一般的だ。
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