同銀行リテール業務部門の呂天貴代表は、「近年、リテール業務が徐々に銀行業が力を入れる主戦場になっており、出国金融が重要なブレークスルーポイントになった。海外旅行市場では旅行者数がものすごい勢いで増加しており、そこで発生した資金需要、ビザ需要、両替需要、保険需要などが出国金融市場の前途を洋々たるものにしている」と説明する。
夏休みシーズンに、中国工商銀行や中国銀行などの銀行も海外での現金引き出し、通貨両替などの手数料の優遇サービスを打ち出し、光大銀行、中信銀行はクレジットカードでの海外消費の権利保護や海外旅行保険を競争の重点に据える。ますます多くの銀行が海外消費の顧客を細分化し、消費シーンの拡大をはかり、旅行会社、レンタカー会社、航空会社、ホテルなどの旅行関連企業と協力を展開し、金融サービスのバージョンアップを進めている。
中国銀聯がこのほど発表したデータによると、今年1~7月には海外の主要オンライン旅行予約サイトでの銀聯カードによる取引件数が前年同期の4倍以上に増えた。海外の航空会社で公式サイトが銀聯カードに対応するようになったところは69社を数える。
注目されるのは、今年の海外モバイル決済の普及レベルが予想を上回ることで、これは中国の決済機関が海外業務の開拓を積極的に進めることと密接に関連する。
アント・フィナンシャル国際事業部門の陳嘉轍代表は、「サッカーのワールドカップという追い風を受けて、ロシアでは夏シーズンの支付宝取引件数が75倍も増加した。夏休みシーズンの支付宝取引件数の増加ペースが速い国は欧州地域とオセアニア地域に多い。遠距離でハイレベルの旅を選ぶ中国人観光客が増加を続け、これにともなって欧州とオセアニアの企業のモバイル決済への関心も高まりをみせる。同シーズンにはカナダでの支付宝取引件数も12倍増加し、オーストラリアは6倍増加、ニュージーランドは7倍増加、フィンランドは5倍増加した」と説明する。
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