洗顔フォームやフェイスパックと言えば女性用、男性は水で顔を洗い、せいぜいぬっても大宝(庶民的な国産化粧品メーカー)くらいと考えている人は、完全に時代遅れ。ネット通販大手・蘇寧易購がこのほど発表した統計によると、今年上半期、化粧品を購入する男性ユーザーの割合が大幅に上昇し、前年比で36%増となった。 瀟湘晨報が報じた。
先ごろ、あるネットユーザーが微博(ウェイボー)に、列車の中でフェイスパックをする中年男性の画像を投稿し、たちまちネットで話題となった。4、50代らしきその中年男性は人目も気にせずにフェイスパックをしていたばかりか、手に残った美容液を残さず手にも塗りたくる徹底ぶり。まさに「オトコ経済」の時代が到来しており、フェイスパックやメイクグッズはもはや女性の専売特許ではなくなってきている。
90後(1990年代生まれ)の男性・顔さんは湖南省長沙市のヘアメイク業界で働いており、洗顔フォームや保湿化粧水、日焼け止めクリームをすでに長年にわたり使っている。「去年は5万元(約80万円)使った」と、毎年スキンケア商品に少なからぬ出費をしている顔さんは、「20種類以上のスキンケア・化粧品を持っている。ランコムの商品やSK-IIのフェイシャルトリートメントエッセンスも持っているし、フェイスパックは1度に十数箱は買う」と話す。
70後(1970年代生まれ)の男性・陳さんは深センで金融関係の仕事に従事していたが、数年前に湖南省に戻って起業した。陳さんは、まず、洗顔フォームやシェービングローションを使うようになり、その後、ボディローションや香水、フェイスパックなども使うようになったという。「フェイスパックは、自分用だけでなく、妻や起業仲間のためにも買う」と陳さん。
蘇寧易購の統計によると、今年上半期、化粧品を購入する男性ユーザーの割合が大幅に上昇し、前年比で36%増となった。エスティローダー、SK-II、YSLなどの高級ブランド化粧品を購入する男性ユーザーの割合も女性ユーザーと同水準になってきている。調査によると、中国の男性が最も注目している化粧品の機能は「保湿」で、男性に最も人気のスキンケア商品はフェイスパックとなっている。ネット通販の京東や天猫などで「男性用フェイスパック」と入力すると、数万種類の商品がヒットした。しかし、その大半が「男女兼用」の商品だった。ネット通販・唯品会の調査によると、過去3年間、男性ユーザーが購入するスキンケア商品が毎年倍増し、なかでもフェイスパックの販売数と増加数が特に際立っている。ある第三者機構の統計によると、男性のフェイスケアの理性消費は女性を上回り、80後(80年代生まれ)、90後の男性は、同年代の女性よりもスキンケア商品を買うのが好きという結果だった。
業界関係者は、「男性のフェイスパック市場は長い間、日本や韓国から輸入した商品が大半を占めていた。これまで、中国の男性用スキンケア商品メーカーに注目する人はほとんどいなかったが、近年はその注目度が目に見えて向上している。輸入のフェイスパックと中国のフェイスパックによるユーザー争奪戦が白熱する中、男性用フェイスパックが今後の鍵を握っている」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年8月21日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn