権威ある医学誌「ランセット」(電子版)は英国時間3日夜、中国が自主開発したFirehawk(火鷹)ラパマイシン標的溶出冠動脈ステント・システム(以下「Firehawk(R)」)の研究結果の全文を掲載した。同研究は、治療効果を確保した上で最大限に副作用を抑えるという、世界の心血管介入分野の10年以上にわたる難題を解消している。中国青年報が伝えた。
心臓介入治療の発展の歴史において、バルーンカテーテルは心臓橋渡し(ブリッジ)手術の侵襲性の問題を解消したが、50%もの血管が再狭窄する問題が生じた。金属ベアステントはこれを25%に引き下げることが可能。今のところ、再狭窄の問題を完全に解消できるのは薬品だけだが、末期血栓問題を引き起こす(4年間の末期血栓発生率は5.5%)可能性があり、末期血栓が生じれば、死亡率は50%に達する。
血管再狭窄と末期血栓の解決は矛盾しているように見え、10数年にわたり世界の心血管介入専門家を悩ませてきた。「Firehawk(R)」は標的溶出の新概念を採用し、投薬量を再狭窄を防止できる程度まで減らした。またこの量は末期血栓を誘発する程度に達していない(0.5%以下、ベアステントに相当)。こうして矛盾が解消された。
既存の薬剤溶出ステントと比べ、「Firehawk(R)」の薬品搭載量は少なく、その他のステントの3分の1未満だ。独特なレーザーシングルノッチング薬品コーティング技術と標的溶出技術を採用しており、ステントの無効面に薬品を搭載せず、かつ包み込む形をしたノッチングによりコーティング層を隙間なく保護する。移動中にコーティングが剥がれ薬品が失われることを防止し、薬品を血管の病変部位に正確に拡散させることで、薬品の利用率を高めている。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年9月7日
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