中国衛星測位システム管理弁公室主任で北斗システム報道官の冉承其氏は5日、四川省綿陽市で、「中国の北斗産業は2009年より毎年20−30%のペースで成長を続けており、2020年には生産額が4000億元(1元は約16.16円)以上に達する見通しだ」と述べた。新華社が伝えた。
中国衛星測位・位置サービス第7回年次総会ならびに中国北斗応用大会が同日、綿陽市で開幕した。
北斗衛星測位システムチーフデザイナーの楊長風氏は、「2週間後、37・38基目の北斗衛星が打ち上げられる。北斗2号システムのアジア太平洋地域でのサービスを引き続きサポートしていくのと同時に、世界に向けてサービスを提供する北斗3号システムの最後の戦いに向けた歴史的な発展段階にある」と話した。
冉氏は取材に対し、「北斗2号と比べると、北斗3号は衛星の製造水準で大きな飛躍を実現した。1基の性能と信頼性が大幅に向上し、衛星の全体的な耐用期間が従来の8年から現在の10−12年に延びた。北斗衛星のすべての重要技術とコア部品を中国が自らの力で開発、生産している」と述べた。
中国科学院院士の楊元喜氏は、北斗の応用状況について、「中国には14万人の漁業従事者がおり、遠洋航行・作業で頻繁にリスクに直面する。北斗衛星測位システムを応用することで、効果的な早期警戒と迅速な捜索救助が可能だ。漁業部門は2017年に漁船785隻、漁業従事者5401人を救助し、経済的損失を5億4500万元減らした」と例を挙げた。
楊氏はさらに、「北斗高精度サービスは、運転アシスト、精確な農業、運転免許試験、勾配の観測、スマートホームなど、国民生活の各方面で業界を跨ぐ融合を実現している。また融合を特徴とする『北斗+インターネット+その他の業界』という新モデルが、北斗時空情報を主な内容とする新興産業生態チェーンを構築中で、かつ北斗産業の高度発展の新たなエンジンとブースターになろうとしている」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年9月7日
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