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日本とインド、協力強化も溝埋まらず

人民網日本語版 2018年10月31日16:53

日本の安倍晋三首相は29日、訪日したインドのモディ首相と会談した。日印両国は複数の文書に署名し、経済・貿易、安全保障、技術など各分野の協力強化で合意した。新華網が伝えた。

日本側は「親密な」日印関係というメッセージを対外発信する意向だったが、安倍首相の熱中する「インド太平洋戦略」は会談で取り上げられず、利益をめぐる双方の考えの違いが浮き彫りになったとアナリストは指摘する。

会談後発表された共同声明によると、双方は既存の安保協議制度を格上げした外務・防衛閣僚会合「2プラス2」の新設や「物品役務相互提供協定」交渉の開始で合意した。防衛産業及び関連する政府当局間の交流も促進し、防衛装備・技術分野の共同開発を強化する。

両国は人工知能(AI)で先端技術分野の協力推進を目指す「日印デジタル・パートナーシップ協力」覚書に署名した。これは双方のスタートアップ企業の相手国への進出支援、インドのIT人材の日本企業への雇用促進などを含む。

日本経済新聞によると、日本産業技術総合研究所はインドの大学と協力してAI技術を共同開発する。両国はロボット技術などでも協力し、5G分野の共同開発も協力の視野に入れる。

日本メディアによると、日本側はモディ首相を手厚くもてなした。訪問期間中、安倍首相は富士山麓の湖を眺望できるホテルにモディ首相を招待して紅葉を共に鑑賞し、非公式昼食会を開いた。また、自身の別荘にも招待して夕食を共にした。

法政大学の趙宏偉教授は、安倍首相がモディ首相を厚遇したのは、第1にインド側の歓待への「返礼」であり、第2に「親密な」双方関係を見せることで、日印協力関係の深化を対外的に示すためだと指摘する。

安倍首相はインドを自らの提唱する「自由で開かれたインド太平洋戦略」の重要な協力パートナーの1つと見ているが、これに対してインドが慎重な姿勢であることは指摘に値する。

日本の谷口誠元国連大使は、インドは対中関係の発展を重視しており、安倍首相の「インド太平洋戦略」には関心がないと指摘する。趙氏は「インドは一貫して『非同盟外交』を遂行しており、日本と共に『戦略』をする事には同意していない。安倍首相も今回『戦略』という言葉は使わず、共同記者会見では『自由で開かれたインド太平洋地域というビジョンの実現を推進する』との表現に止めた」と指摘する。

インドは来年総選挙を控えており、国内経済の発展に尽力するモディ首相は日本企業の投資と技術を望むと同時に、対中関係の発展も必然的に重視している、とアナリストは指摘する。

趙氏は「安倍首相訪中期間中、日中両国は第三国市場での積極的な協力で一致した。日中両国企業のインド市場での協力には大きな潜在力がある」と指摘する。(編集NA)

「人民網日本語版」2018年10月31日

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