毎年11月11日に行われているネット通販イベント「ダブル11」における中国国民の消費行為は「安売り商品探し」から「品質で選ぶ」へ、衝動型消費から合理型消費へと大きな転換が生じており、こうした消費理念の転換は、企業のイノベーション加速のための重要な原動力となりつつある。
中国の「ダブル11」ネット通販イベントは、今年の11月11日で10年目を迎えた。関係研究機関は2018年の「ダブル11」期間において、天猫や京東、蘇寧を含む各ECプラットフォームの売り上げは3000億元を上回ると予想している。
Eコマースの取引量の急増長に伴い、「ダブル11」期間に生じた消費者権利の侵害問題も日増しに顕著になっている。しかし、このようなデメリットよりもメリットのほうが多く、「買い物かご」に入れられる品物の変化は、社会全体のビジネス、支払い、物流とサービスの絶え間ない改善を体現していると言える。中国の消費者もまた「家から一歩も出ずに世界中の商品が買える」ことの楽しさを感じている。
「ダブル11」における売り上げ高の絶え間ない上昇は、中国が依然として巨大な消費潜在能力を有していることを証明し、中国経済の活力を十分に体現している。また、変化している中国消費者の「ダブル11」期間中の購入品目の選択も、中国経済の高度化を促進する原動力となっている。データによると、10年前と比べてここ近年の「ダブル11」の傾向として、ハイエンドで質が高い品物を購入する消費者が増えていることが挙げられる。例えば、2016年と比べて、大手ネット通販「京東」での妊婦・乳児向け製品の受注が70%増えており、高品質が求められる美容ケア製品や食品・アルコール、生鮮食品などへの受注金額はいずれも80%以上増えている。
輸入の拡大は、中国製品が高品質へと向かうための成長と産業アップグレードにとって欠かせない。また、中国が新しい対外開放プロセスの中で更にバランスが取れた貿易の発展を促進する必要条件でもある。喜ばしいことに「グローバル・ショッピング」はすでに「ダブル11」の新しいトレンドとなり、多くの国家と地域は、中国消費者の間で人気の製品輸出地となっている。「ダブル11」期間中、ますます幅広い世界へと向かっている中国の「買い物かご」は世界に中国の対外開放を拡大する決意を伝え、対外貿易における中国の発言権を高めることにも役立つことになるだろう。
1年に1度の「ダブル11」は、ある意味で中国経済の活力の体現とも言える。そして中国消費者のショッピングに熱中する消費習慣は、彼らが経済成長という明るい未来を信じていることを表している。(編集HQ)
「人民網日本語版」2018年11月13日
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