中国のオリジナルアニメ136本が日本で展示 (2)

人民網日本語版 2019年06月12日09:50

豊子愷の「月上柳梢頭(月は柳の梢頭に上り)」

長い歴史をもつ中日のアニメ・漫画交流

今回の展示の企画顧問で中国美術家協会アニメ・漫画芸術委員会の副主任、広東省アニメ・漫画芸術家協会の金城主席は取材に対し、今回の「中国アニメ・漫画の日本ツアー」展示イベントの名称を「水墨アニメ・漫画」と命名しているのは、中国のアニメ・漫画が海外へ進出していく過程で、はっきりとした文化的なシンボルが必要だからだとし、「『水墨』以上にはっきりとしたシンボルはないと思う。人々に理解されやすく、異なる意味でとらえられるようなこともない。それに日本人は中国の水墨画をとても崇め尊んでいる。ただ今回の全ての作品が水墨漫画やアニメというわけではなく、水墨芸術の中から生まれた中国スタイルを際立たせている」とした。

中国のアニメ・漫画作品は時代の発展に伴い、水墨芸術から現代の科学技術まで、連環画から漫画まで、そして挿絵や絵本に至るまで、その芸術表現のスタイルが日に日にバラエティーに富んできており、異なる表現スタイルの優れた作品が次々と登場し、しかも中国の優れた伝統文化が常に中国のアニメ・漫画芸術に尽きることのないインスピレーションを与え続けている。

金城氏は、「歴史的に見ても、中国の古い世代のアニメ・漫画芸術家は唯一無二の民族的要素とアニメ映像を組み合わせ、人々を感嘆させるようなシーンを作り上げ、作品においてその芸術性とイマジネーションを披露してきた。この過程を経て、中日両国のアニメ・漫画文化の交流は『妙なる調べ』を奏でてきた。中日両国の古い世代の芸術家の付き合いは緊密であり、協力が頻繁に行われ、多くの温かみのある美しい記憶を残してきた。漫画の大家である豊子愷は、日本に留学していた期間中、竹久夢二の作品に啓発され、独特な風格を備えた芸術的探求を始め、中国に戻ると新聞に『子愷漫画』という小さいイラストを発表した。これらの作品の多くは『中国画』と『漫画』の間にある作品で、水墨芸術で世俗の暮らしを表現し、温かみとユーモアが共存しており、これにより豊子愷は『中国漫画の父』と称された」とした。

また1940年代には万氏兄弟のアニメ映画「鉄扇公主(西遊記 鉄扇公主の巻)」が国境を越えて日本のスクリーンで初めて上映された長編アニメとなり、当時まだ幼かった手塚治虫に強い印象を与えた。新中国が成立した当初、中国人芸術家の陳波児と日本のアニメーション作家の持永只仁(中国名・方明)が協力して完成させたアニメ「甕中捉鼈(かめのなかで捉えたスッポン)」と人形アニメーション「皇帝夢(皇帝の夢)」は中国のアニメ芸術産業の発展にしっかりとした基礎を打ち立てた。

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