中国科学院深セン先進技術研究院が1日発表した情報によると、同研究院の科学研究チームはカメレオンやヘビなどの生物を模倣し、需要に応じて変色・変形する新型材料を開発した。ロボットへの応用が期待されている。同研究成果は7月31日付の国際的に権威ある学術誌「セル」の材料学専門姉妹誌に掲載されている。新華網が伝えた。
同チームの責任者、同研究院副研究員の杜学敏氏によると、カメレオンの肌には多くの規則的に並ぶナノ粒子があり、皮膚の収縮に伴い粒子間の距離が変化する。これにより光の反射効果が変わり、肉眼で見分けられる色の変化が生じる。
この特徴に基づき、科学研究者はカメレオンの肌のナノ構造に似た薄膜材料を作り、特定の溶剤の蒸気にふれる時間の長さを調節することで色の変化を実現した。
同時に科学研究者はヘビとミミズの運動方法を模倣し、この新型材料を「動く」ようにした。溶液の蒸気と材料自身の厚さが一定条件を満たすと、この材料は変色と変形の2種の性能を併せ持つようになる。
杜氏によると、変色と変形という2つのスマートな性能を1つの材料に集めたことは、今回の研究の大きなブレイクスルーだ。将来的に、この理念に基づき設計された新型材料がロボットに応用され、ロボットと環境のリアルタイム交流が実現される見通しだ。(編集YF)
「人民網日本語版」2019年8月2日