▽不動産ローンが消費を圧迫
中国国民の収入は増加しているが、日常的な消費以外に、心を悩ませることやお金がかかることは実は少なくない。
民生証券研究院の解運亮チーフマクロアナリストは、「ここ数年、不動産市場の投資の過熱により不動産ローンの規模が大幅に拡大したことが、個人消費の伸びと収入の伸びがアンバランスになる主な原因の1つだ」と指摘した。
不動産には消費財と投資財と2つの属性があり、過去数年間の不動産市場の過熱の中では、投資の属性がより突出していた。同研究院がまとめたデータでは、大量の資金が流れ込んで金融機関の個人向け住宅ローンの残高は13年第1四半期の8兆5700億元(1元は約15.4円)から、19年同期は26兆8700億元に上昇し、年平均増加率は約21%となり、特に15年から16年にかけては増加率が倍増した。
解氏の分析では、「個人の消費支出統計には不動産の購入建設のための支出と自己所有物件の想定家賃が含まれていない。そこで収入が一定である状況の中、住宅ローンの支出が個人の消費支出を圧迫しているといえる」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年8月5日