健康に不安抱く若者が中国の健康食品の成長に寄与 (2)

人民網日本語版 2019年10月24日14:02

ある調査によると、90後が健康に不安を抱くようになっているのは、社会に出て働くようになっていることのほか、一人っ子世代で「危機感」がほかの年代の人々より強いというのが理由だ。国勢調査の統計によると、現在、中国の90後の数は1億8800万人で、全人口の14.1%を占めている。2017年に、1999年に生まれた90後の最終グループが成人になり、ほとんどが働き始めている。そんな90後は今、仕事や生活の面で、重責を担うようになっており、大きなストレスを抱えるようになっている。さらに、90後のほとんどが一人っ子であることも、アンチエイジングの分野のニーズをより大きくしている。

「2019国民健康洞察報告」は、各年齢層のグループと比べると、90後の自分の健康に対する評価は低いというおもしろい現象を紹介している。これも、若者が健康食品を買う「主力」となり始めている原因だろう。

健康食品企業は若者をターゲットに

若者は購買力もあるため、健康食品業界もその商機を見逃していない。同業界は若者の市場を細分化し、健康に不安を抱いている若者をターゲットにした商品の研究開発を進めている。

健康食品会社は2015年には早くもこうした商機のにおいを嗅ぎ付け、準備を始めていた。越境ECが急速に発展しているのを背景に、海外の健康食品の販売も盛んに行われており、その消費者は若い女性が「主力」だ。

統計によると2015年における健康食品のうち、販売が急増したのは、酵素系、食物繊維、ブドウ種子エキスなどで、売上高に若い女性が大きく貢献している。中国保健協会は、中国のサプリメント市場の規模は今後10年は年間平均10%のペースで成長し、日本を超えて世界2位のサプリメント市場になる可能性があると予想している。

業界関係者は、若い消費者の健康食品の分野でのニーズは、中高年者とは全く異なるとしている。若者は科学的に摂取することにこだわり、サプリメントの吸収効率なども重視している。また若者の消費習慣も高齢者とは大きく異なる。若者は健康食品を単なる「商品」ではなく、「ライフスタイル」と見ており、デザインやコンセプトなどの面でもこだわりを見せる。ある業界関係者は、「健康食品ブランドの販売ルート確立やターゲット、消費者とのインタラクティブなどの点でも、従来の健康食品のマーケティングとは明らかな違いがある」と分析する。

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