上場にあたっての説明書によると、16年から18年に至る間に、ウィーワークの営業収入は4億3600万ドルから18億2100万ドルに増えたが、同時に、損失額も4億2900万ドルから19億2700万ドルに拡大した。19年上半期の純損失は9億ドルに達し、前年同期比25%増加した。
巨額の赤字に直面して、投資家は「足による投票」(自分にとって好ましい選択)をするようになり、今年9月になると、ウィーワークの時価総額は80億ドル以下に暴落し、最大時の2割以下になってしまった。メディアの中には、「ウォール街の救急病院で病状が最も深刻な患者」などと形容するところもある始末だ。
統計によると、17年以降、ソフトバンクは傘下のビジョンファンドやその他の投資ツールを通じて、ウィーワークに累計106億5千万ドルの資金を投入した。ソフトバンクの投入した資金を考えると、ウィーワークが150億ドル以上の見積価格で売却されるか上場するかしなければ、ソフトバンクの買収が成功するとは言えない。
収益のテスト 中国の「生徒」も脱出口を模索
買収後のウィーワークは急速に危機を脱出できるだろうか。今はまだ答を出せる人はいない。しかし確実に言えるのは、現在のウィーワークにとって80億ドルは焼け石に水に過ぎないということだ。統計によれば、最初に約束した今後数年間分のオフィスビルの家賃だけで総額470億ドルになるからだ。