2023年のメタバースに4つのトレンドが現れる

メタバースは2022年の科学技術界における人気ものであり、複数の科学技術大手が相次いで参入した。隔週発行の米経済紙「フォーブス」はこのほどサイトを通じて、2030年に世界のメタバース市場の規模は5兆ドル（1ドルは約137.2円）に達する見込みで、23年はおそらくメタバース発展の方向性が確定する重要な年になると報道するとともに、24年のメタバース分野のトレンドとして次の4点を挙げた。

（1）複数の企業が最先端を争う

23年に企業は仮想世界におけるバーチャルの最先端を行こうと全力で争い、自前のプラットフォームを構築したところもあれば、既存のプラットフォームで陣地を広げようとしたところもある。たとえば米国のメタ・プラットフォームズは自前の仮想現実（VR）SNSプラットフォーム「ホライズンワールド」を構築し、人々が仮想世界で自分のアバターを作るようにしている。オンラインゲーム「フォートナイト」は複数のプレイヤーが一緒に楽しめる人気ゲームから社交や大物ミュージシャンによるバーチャルコンサート開催のためのオンライン空間へと発展した。VRプラットフォーム「ディセントラランド」はブロックチェーン上の完全な脱中心化を達成した。ユーザーが保有する仮想世界で、アート展、音楽フェス、ゲーム大会、企業の発表会など、毎日たくさんのイベントが行われている。昨年は米国のスター80数人のアバターによるコンサートが行われた。

（2）デジタルツインとの連携

「フォーブス」がサイトで明らかにしたところによると、23年にメタバースと「デジタルツイン」（現実世界にある製品、プロセス、操作を仮想世界で再現する技術）の2大トレンドが融合するのではないかと期待が集まる。風力発電所からF1まで、デザイナーたちは仮想世界で物理的対象を再現しており、再現の効率に対して圧力テストを行っている。

（3）VRとARが勢いよく前進

メタバースの中核は、まるでその場にいるような体験を提供することにある。そのため、メタバースでの人と人との双方向のやりとりの多くのアイディアは没入型技術に関わりを持つことになる。たとえばVR、拡張現実（AR）、混合現実（MR）、クロスリアリティ（XR）だ。

大手企業はこの方向に力を入れており、23年には多くの新たな発展が実現するものと期待される。たとえばメタ社は23年に人気のVRヘッドセット「クエスト」の新機種を打ち出す予定で、アップル、グーグル、マイクロソフトなども新型VR・AR・MRヘッドセットを発表する予定だ。

（4）より先進的アバター技術が次第に花開く

23年に、より多くの先進技術が登場し、充実する見込みで、たとえばモーションキャプチャー技術によって、アバターが本人そっくりの手の動きやボディランゲージをするようになると期待される。今年9月に発表された論文によると、メタ社はVRゴーグル「クエスト」を装着するだけで全身の動きを捉えるソリューションを提供しており、主に人工知能（AI）の予測能力によって駆動するものだという。（編集KS）

「人民網日本語版」2022年12月7日