中国映画界：2013年は若手俳優が台頭　世代交代進む (2)

No.3 鄭愷

　出演映画「私人訂制（パーソナル・テーラー）」、「致我們終将逝去的青春」、「非常幸運(My Lucky Star)」

　年間興行収入：14億4千万元(約245億円)

　さまざまなコマーシャルに出演しおなじみの「顔」になっていた27歳の鄭愷は2013年に大ブレーク。「CMの小天王」から「映画の小天王」へと華麗な変化を遂げた。女優の趙薇（ヴィッキー・チャオ）の初監督作品「致我們終将逝去的青春」では、金持ちの息子・許開陽を演じ、同作品が7億(約120億円)の興行収入を記録。国際的人気女優・章子怡(チャン・ ツィイー）が主演・プロデュースを務めた「非常幸運」でも、高いパフォーマンスを披露した。
　
　下半期になっても鄭愷の破竹の勢いは止まらず、馮小剛（フォン・シャオガン）監督のお正月映画「私人訂制」では、葛優（グォ・ヨウ）や范偉（ファン・ウェイ）、宋丹丹（ソン・タンタン）など、ベテラン俳優との共演をそつなくこなし、さわやかで自然な演技を披露。総興行収入で3位の座をゲットした。中国の映画界で最も期待の若手俳優と言っても過言ではないだろう。

　鄭愷の勢いは2014年も止まりそうにはなく、出演する「前任攻略」や「有種你愛我」、「江湖論賤」などが続々と公開される予定。クオリティの高い俳優と呼ばれ、ダークホース的存在の鄭愷の潜在能力は決してあなどれない。

No.4 趙又廷（マーク・チャオ）

　出演映画「致我們終将逝去的青春」、「狄仁傑之神都龍王（Young　Detective　Dee:　Rise　of　the　Sea　Dragon）」

　総興行収入：13億1900万元(約225億円)

　台湾の俳優・趙又廷が中国大陸部で知られるようになったのは、彼が主演を務めた台湾のテレビドラマ「ブラック&ホワイト(原題：痞子英雄）」(2009年)がヒットした時から。当時は、寡黙なイメージの趙又廷が映画界の新星として鄭愷と「致我們終将逝去的青春」で共演するとは、誰も想像していなかったかもしれない。13年は同作品で陳孝正を演じたのを機にブレーク。「狄仁傑之神都龍王」では、香港を代表する俳優・劉德華(アンディ・ラウ)を抑えて主役を演じ、興行収入6億元(約102億円)をもたらした。そして、無限の可能性を秘めた趙又廷にさらに注目が集まるようになった。

　趙又廷は13年、俳優業で活躍する傍ら、人気女優・高円円との熱愛が発覚。メディアの話題をさらった。ただ、新作出演の情報はまだなく、14年はどんな活躍を見せてくれるのだろう。（編集KN）

　「人民網日本語版」2014年1月6日