「日米は価値観が一致」は嘘 (2)
同様の例は他にもある。日本維新の会の橋下徹共同代表は13日「慰安婦制度は当時軍の規律を維持するために必要だった」と公言し、沖縄に駐留する米軍に対して、性犯罪防止のために沖縄の性風俗産業を利用するよう提案までした。これについて米国務省報道官は「橋下市長の発言は無節操で、怒りを覚える。米国はすでに、日本が当時女性を強制的に性的奴隷としたことは人々を激怒させる行為であり、極めて大規模な深刻な人権侵害であることは明らかだと表明している」と激しく非難した。
人々は疑問を禁じ得ない。かつて米国と価値観を共有すると喧伝した日本の政治屋は、なぜ歴史問題では人権という基本的価値観をこれほど無視するのか?安倍氏は首相に返り咲いて以来、歴史観と戦争観の問題においてなぜ国際社会の価値観と立て続けに衝突するのか?
その原因は大きく3つある。
第1に、現在の力比べの本質は、戦後の日本の国内秩序と国際秩序を守るか覆すかの闘争である。
第2に、日本右翼と米国との間には、歴史観と戦争観において調和不能な矛盾が元々ある。日本政府が米国との共通の価値観を強調する本質は、反共イデオロギーを通じてこの矛盾を覆い隠すことにある。
第3に、日本政治の右傾化はすでに新たな段階に達した。すでに右翼保守勢力は衆議院の多数議席を支配しており、今年7月の参院選でも国内の民族主義感情を利用して再度勢いを得るだろう。選挙に勝つため、右翼はもう米国の顔色を余りうかがわなくなったようだ。
日本は「価値観外交」に長け、複数の国々との「価値観の一致」を強調している。だが根深い利益の相違点において、避けようのない原則的是非において、こうした「一致」は生彩を欠く嘘である。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月20日