『改革の全面的深化における若干の重要な問題に関する中共中央の決定』についての説明 (8)

三、討論の中で注意しなければならないいくつかの問題について

　今回の全体会議の任務は三中全会の『決定』が提起した改革の全面的深化の考え方と方案を討議することである。ここで、私はみなさんにいくつかの要求を申し上
げる。

　第一、改革を推進する信念と勇気を強める。改革開放はわが党が新たな時代条件のもとで人民を指導して行う新たな偉大な革命であり、現代中国の最も鮮明な特色であり、わが党の最も鮮明な旗印でもある。35年来、わが党は何に依拠して民心を鼓舞し、思想を統一し、力を結集してきたのか。何に依拠して人民全体の創造の精神と創造の活力を引き出してきたのか。何に依拠して中国の経済社会が急速に発展し、資本主義との競争の中で比較優位を勝ち取ったのか。それは改革開放に依拠してきたことにある。

　未来に向けて、発展が直面するさまざまな難問を解決し、各方面からのリスクと試練を乗り越え、中国の特色ある社会主義制度の優位性をよりよく発揮し、経済社会の持続的で健全な発展を推し進めるには、改革開放の深化をさらに推し進めるよりほかはない。

　当面、改革開放の問題については、党内外、国内外とも非常に関心を寄せており、全党の上から下まで、そして社会の各方面も非常に強い期待を抱いている。改革開放は新たな重要な時期にさしかかっている。われわれは改革開放において絶対に微動だにしてはならず、改革開放の旗印を引き続き高々と掲げ続けるべきで、中国の特色ある社会主義の道という正しい方向をしっかりと堅持しなければならない。全党は改革の信念を固め、さらに大きな政治的勇気と英知、より強力な措置と方法によって改革を推し進めていかなければならない。

　第二、思想の解放、実事求是を堅持する。改革開放の旗印を高く掲げるには、立場と姿勢だけではだめで、必ずしっかりとした措置を講じなければならない。行動は最も説得力がある。中央は党の第18期三中全会という良き転換点をとらえて、改革の全面的深化への布石を行うことを決定したが、これは戦略的な選択である。われわれはこのチャンスをしっかりつかみ、改革の全面的深化における新たなブレークスルーを成し遂げなければならない。新たなブレークスルーを成し遂げるには、必ずさらに思想を解放しなければならない。

　思想観念の束縛を突き破り、利益固定化の壁を突破するには、思想の解放が最も重要である。改革を深める上で、いくつかの思想観念の束縛は往々にして体制外ではなく体制内から来る。思想を解放しなければ、われわれはさまざまな利益固定化の問題のありかをはっきり見てとることができず、突破する方向や力の入れどころを的確にさぐりあてることができず、創意ある改革措置を講じることが難しくなる。したがって、われわれは必ずや自ら革新する勇気と志を持たなくてはならず、因習やしきたりの制限を乗り越え、部門利益のしがらみを克服し、前向きで主動的な精神で改革措置を講じなければならない。

　改革措置を講じるにはもちろん慎重でなければならず、検討を重ね、繰り返し論証しなければならないが、だからといって小心翼々として、尻ごみし、何もしようとせず、何も試せないようではいけない。改革を行う以上、既存の活動の枠組みや体制運営をほんの僅かでも打ち破らないということはありえないし、何もかもが無難で当たり障りなく、いかなるリスクも冒さないということはありえない。十分な論証、評価を経て、実際条件に適い、必ずやらなければならないものであれば、やるべきことはやはり大胆にやらなければならない。

　第三、大局から出発して問題を考えることを堅持する。改革の全面的深化は党と国家の事業発展の全般にかかわる重要な戦略配置であり、ある分野やある面の個別の改革ではない。「全局を謀らぬ者は、局部を謀るに足りず」である。みなさんは異なる部門や組織から来ているが、みんな全局から問題を見なければならない。まず打ち出された重要な改革措置が全局の必要に適っているかどうか、党と国家の事業の長期的発展に役立つかどうかを見なければならない。真に前向きに展望し、未来志向で考え、時代を先取りして手を打たなければならない。そうしてこそ、最終的にできあがった文書が真に党と人民の事業発展の要請に応えうるものになるので
ある。

　改革の全面的深化のためにはトップダウン設計と全体計画を強化しなければならない。各項目の改革の関連性、系統性、フィージビリティーの研究を強化しなければならない。われわれは大胆かつ着実にと言っているが、着実にというのは、統一的に考慮し、全面的に論証し、科学的に政策決定を行うことである。経済、政治、文化、社会、生態文明の各分野における改革と党建設の改革とを緊密に結びつけ、互いに融合しあい、いかなる分野の改革もその他の分野の改革に影響を及ぼすとともに、その他の分野の改革の緊密な呼応がなければならない。もしも各分野の改革がセットとならず、各方面の改革措置が互いに牽制しあうなら、改革の全面的深化を推し進めてゆくのは非常に困難になり、たとえ無理して推し進めても、その効果は大きく見劣りするものになるだろう。

　チャイナネット資料　2014年1月29日