朝鮮の武装巡視艇が中国漁船を拿捕
--中国は船員の解放と漁船の返還を要求写真は于さんの微博から。 |
環球時報と京華時報の報道によると、中国人漁師16人の乗る遼寧省の漁船「遼普漁25222」が5日夜、朝鮮軍当局に拿捕された。朝鮮側は中国の船主に少なくとも8回電話し、最低60万元の「罰金」を払わなければ、19日正午までに漁船を没収したうえで漁師を送還すると伝えた。
中国漁船が朝鮮軍当局に拿捕されるのは、これが今年初めてではない。情報筋によると今年に入り丹東市だけで相次いで漁船3隻が朝鮮側に拿捕され、うち2隻は「罰金」を支払った後に返還された。船主の于学君さんは「船主は相手が10万、20万元欲しいだけなら運が悪かったとあきらめて支払う場合が多い。だが今回朝鮮側は積極的に境界線を越えて中国漁船を拿捕しており、甘い汁を吸わせることになる。これが私が心理的に受け入れられない根本的理由だ」と述べた。于さんは19日、本人認証済みの中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」上で船員16人の写真を公表し、ネットユーザーに注目を求めた。
同済大学の崔志鷹氏は19日「中朝は伝統的友好国であり、こうした事が起きても公に報道されることは少なかった。だが現在両国は伝統的なイデオロギー上の友好国から通常の国家間関係へと次第に転換しているため、こうした報道もいくらか増えてきた。また、両国は密接に隣り合い、海上の境界線も多く重なり合っているため、漁業トラブルが起きやすい。だがこうした問題は正常な話し合いを通じて解決できる」と指摘。「中国は対話による解決を望んでいる。中国側が強硬な立場に転じるかどうかについては、朝鮮がこの問題を適切に解決できるかどうかを見る必要がある」と説明した。
外交部(外務省)は19日夜、微博上で「在朝鮮中国大使館は、大連市の個人漁船『遼普漁25222号』が朝鮮側に拿捕されたことを確認した。5月10日に船主の于学君氏が大使館に電話で助けを求めた。大使館は直ちに朝鮮外務省に申し入れを行ない、速やかに船を返還し、船員を解放するとともに、船員の生命と財産の安全および合法的権益を的確に保障するよう求めた。申し入れの状況はすでに船主に伝えた。速やかかつ適切な対応を朝鮮側に促している」と発表した。(編集NA)
「人民網日本語版」2013年5月20日