「人生のバイブル」として「孫子の兵法」が世界中で人気に (2)
1963年、米国海兵隊はGriffith・Samuel・B氏が翻訳した英語版「孫子の兵法」をオックスフォード大学出版局(OUP)が出版することを認可し、同年、国際連合教育科学文化機関(UNESCO)の中国代表翻訳シリーズに指定された。西洋諸国で再び「孫子の兵法」ブームとなった。ここ数十年の間にも、同書は再版を繰り返し、米国で人気になり、西洋諸国でも広く流行している。そしてここ数年、インターネット書店を構える通信サイト「アマゾン」(本社・米国)のベストセラートップに躍り出ている。20世紀から、米国だけでも10種類以上の英語版「孫子の兵法」が発行されている。これは中国の著名な作品でも、珍しい現象だ。
「孫子の兵法」は西洋諸国に伝わった後、大きな影響を及ぼすようになり、多くの政治家や哲学者、文学者、歴史学者らが競って研究。主に軍事や政治、文学などの分野から始まって、文化・生活の中にも浸透するようになり、軍事専門家らは「兵学の聖典」、文学者は「大芸術品」、政治家は「政治の秘訣」、外交専門家は「外交の手引き」、哲学者は「人生のバイブル」と評するなど、各方面から高い評価を得ている。
西洋諸国ではさらに、「孫子の兵法」は商戦における「バイブル」と見なされるようになっている。そして多くの商人が同書に収められている東洋の知恵や戦略と現代西洋の理念、管理を結合させ、戦略的投資や商談、資本運営、マーケティングなど各分野に応用している。同書は世界初の兵法書であったため、多くの西洋人も孫武を知っており、彼が同書を執筆した背景やその年代などに至るまで把握している人々さえいる。
現在、同書は世界の30カ国以上で、数十種類の言語に翻訳されている。うち、西洋諸国では、フランス語や英語、ドイツ語、ロシア語、スペイン語、ポルトガル語、チェコ語、イタリア語、オランダ語、ルーマニア語、フィンランド語、スイス語、デンマーク語、ノルウェー語などがある。このように、「孫子の兵法」は西洋諸国で広く発信されており、20世紀に翻訳された英語版だけでも30種類以上ある。(編集KN)
「人民網日本語版」2012年12月26日