人々の心の隙間を埋める「黄色い小鳥」大人気
【中日対訳】 中国最大の実名制SNSサイト「人人網」に登場したチャットの自動応答プログラム「小黄鶏(黄色い小鳥)」が、人気急上昇中だ。ネットユーザーからの様々な質問に対し、ユーモアたっぷりで気のきいた即答をする「小黄鶏」は、登場から11日間で220万人のフォロワーを獲得、1時間ごとに1万人の新たなフォロワーを獲得している。また、最新の推計によると、好友(友達)の数も1秒あたり50人増え続けるという勢いだ。「小黄鶏」をフォローしさえすれば気軽に「鳥との会話」を楽しむことができる。荊楚網が報じた。
「小黄鶏」は、「人と鳥との会話」を行う知能システムにすぎない。それなのに、ネット上で大ヒットし、多くのネットユーザーの心を射止めたのは、人々が心に抱いている寂しさや空虚感を「小黄鶏」が埋めることができるからだ。デジタル化時代の今、習慣的にネットに繋がっている人が多い。ネット上に常にいる「小黄鶏」は、最も良い「話し相手」となる。暇な時、「小黄鶏」と他愛ないお喋りをすることで、時間がつぶせ、気晴らしにもなる。
「小黄鶏」が、「べスト・リプライ(最上の答え)」を返してくれることに、誰もが驚く。実は、「小黄鶏」の答えは、ネットユーザーがあらかじめ設定できるようになっているのだ。ユーザーは、「小黄鶏」に何を答えるか教えておき、「小黄鶏」は教えられた通りに答える。また、ユーザーと「小黄鶏」の会話は、「小黄鶏」の記憶システムに蓄積され、会話の量が増えれば増えるほど、「小黄鶏」の知識も増えるという訳だ。我々と会話する「小黄鶏」は、心優しく穏やかな小鳥になる可能性もあれば、暴力的で素行の悪い小鳥になる可能性もある。全ては、我々が彼らと行う会話の質にかかっている。
しかし、専門家は、「小黄鶏」の大ヒットから、ネットユーザーは今の特異な生活パターンを見直す必要があると指摘している。ネットにあまりにも依存し、ネットなしでは生きていけない状態になっている人も多い中、バーチャルの世界から現実の社会に戻った時に、自分の感情をうまくコントロールし、「小黄鶏」に左右されないよう自分の生活の軸をしっかりと持って初めて、一人前のネットユーザーと言えるのではないだろうか。(編集KM)
「人民網日本語版」2013年2月18日