ノルウェーの研究者が発表したある調査報告がこのほど、微博(ウェイボー)に投稿され、ネットユーザーの間で話題になり、3万回以上転載された。この調査報告によると、多くの若夫婦は、家事の分担を話し合いの上で決めているが、このような家事分担型夫婦は、妻が家事を全部引き受けているカップルに比べ、離婚率が約5割も高いという。英デイリー・テレグラフ紙の報道を引用して武漢晩報が伝えた。
この投稿が引き金となり、「夫の家事分担率と離婚率との間に本当に相関関係があるのか?」という問題が、ネットユーザーの間で物議をかもした。多くの男性は、心の中でひそかに拍手喝采し、「科学的理論は尊重しなければならない」と妻に言った。
妻たちは、夫側のこのような言い分に対し、「これは、家事から何とかして逃れたい男性たちが仕組んだデマに違いない!このようなやり方は、極めて陰険・冷酷で、女性に不利益をもたらすものだ!」と怒りをあらわにした。
○男性側の主張:「夫が家事をすればするほど、離婚率は高まる」
ハンドルネーム「疾徐如風」こと唐氏は、武泰閘に住む36歳のエンジニアだ。「マメな男」を自認する彼は、結婚後、料理や洗い物などあらゆる家事を一手に引き受け、妻を「家事を一切する必要がない妻」に仕立て上げた。だが、「上げ膳据え膳」状態だった妻は一昨年、唐氏と離婚した。「ただ家事をするしか能が無く、マイホームも手に入れられず、将来性がない」というのが妻の言い分という。唐氏は、「夫が家事に精を出せば出すほど家計の状態は苦しくなる。ノルウェーの研究結果は、家事に熱心な男性ほど、仕事に対する意欲は強くない傾向があることから、経済的な不安を感じた妻が離婚を申し出るケースが多い、ということだろう」とコメントした。
また、他のネットユーザーからは、「男性が家事をしない正当な理由が見つかった」、「僕の結婚生活が平穏無事に続いている理由が分かった。結婚以来長い間、僕は『家事は一切しない』方針を貫いてきた」などの意見が寄せられた。
○妻側の強い反発:「家事をしない夫ほど、妻から離婚を言い渡される」
ネットユーザーの肖さんは、前夫の怠惰ぶりに耐えきれず、離婚に至ったという。彼女が数日間出張して家に戻ると、使った鍋がそのままずっと放置されていた。結婚して3年、彼女は、自分が「(世間知らずの)お坊ちゃん」に嫁いだようなものだとつくづく感じた。彼女は、「妻が家事を一手に引き受けることは、円満な家庭生活にとってマイナスになる」と考えている。
ネットユーザー「可雲小淞」さんは、「私の両親は、50年近く円満な結婚生活を送ってきた。家事はほとんど父親が担ってきた。母がすることといえば、編み物、台所の拭き掃除、花の水やりくらい。彼らの関係は、男の人が家事を積極的に分担することが、家庭円満に非常に有益なことを証明している」とコメントした。
また、他の女性は、「この報告は、ノルウェー国内の調査にもとづくもので、中国の国情にはマッチしない。『家事をしない男性ほど未婚率が高い』という事実を裏づける資料もある」と指摘した。
○結婚問題専門家:「夫の家事分担は、円満な夫婦関係にプラス」
結婚問題が専門の湖北経済学院教育学部心理学科の呂斐宜・教授は、次のような見方を示した。
「夫婦による家事分担は、家庭生活の基本ではあるが、100%合理的に家事を分担する方法はあり得ない。夫は、妻の大変さを思いやる気持ちを持って、積極的に家事を引き受けるべきだ。また、妻の方も、家事を全て自分一人でやることは不可能であることを自覚し、一切合切を背負い込むことで『自分の出る幕はない』と夫が感じるような状況を作ることは避けなければならない。妻が、家事に対する責任感を自覚するよう夫をトレーニングし、『手伝って』と自ら積極的に夫の力を借り、夫を心から励ますことで、状況は好転し、夫婦の絆もさらに深くなるだろう」。(編集KM)
「人民網日本語版」2014年1月10日