■レノボ収益改善へ
レノボ・グループは現在世界最大のPCメーカーだが、世界PC事業は7季連続で下降した。PC事業の収益拡大は難しく、スマートフォン、タブレット事業は投資段階、とレノボは読んだ。
JPモルガン・チェースは、IBMローエンド・サーバー事業の買収により、レノボの収益改善は有望で、2016会計年度の利益は18%増になる可能性がある、とみている。
楊元慶CEOも23日、IBMx86の利益率は20%以上で、PCよりも高い、と示した。「我々には絶対の自信がある。買収すれば収益性を高められる。PCよりも利益は高い。またサーバー事業はPCほど競争が熾烈でない。ライバルは数社。ヒューレット・パッカード、デル、レノボ、そしてシスコシステムズ」
■「私心」でレノボを選んだIBM
IBMがレノボとローエンド・サーバー事業譲渡について交渉を始めたのは、昨年春だった。価格面で折り合いがつかず、交渉は破れた。
譲渡計画が座礁したIBMは8月、x86サーバー研究開発に新たに10億ドルを投じると発表した。計画の発表は、IBMがふたたびx86事業を手放すことはないシグナル、と思われた。
IBMはなぜ最終的に、x86事業を「廉価で」レノボに譲渡するのに合意したのか。霍錦潔氏は、23億ドルの価格は、ヒューレット・パッカード、デルなど誰もが手を伸ばすが、提示する買収価格との差額に大差がなければ、レノボはIBMにとって本命だった、と示す。IBMはクラウド事業への転換、ローエンド・ハードウェア事業からの脱却を望んでいた。ヒューレット・パッカード、デルは近年IBMに肉薄しており、両社の狙いもIBMに近づき、IBMにとって最大のライバルだった。レノボとIBMは現在正反対の道を目標にしており、よってIBMはレノボへの売却を望んだ。(編集HT)
「人民網日本語版」2014年1月26日