終戦の混乱で中国東北部に残された日本人孤児を育てた中国人養父母たちへの感謝の石碑が鹿児島市天保山公園で23日、除幕された。鹿児島県在住の中国残留邦人と同県日中友好協会が建立した同石碑の除幕式には、中国在福岡総領事館の李天然(りてんねん)総領事のほか、鹿児島県の伊藤祐一郎知事、同協会の海江田順三郎会長ら約60人が参加した。新華網が報じた。
「中国人養父母感謝之碑」と刻まれた高さ約2.5メートルの石碑には、「中国養父母の人道的精神と慈愛心に深く感謝し、ご恩を永遠に忘れません」と記されている。
李総領事は除幕式で、「日本の軍国主義が発動した侵略戦争は、中国やアジアの隣国に甚大な被害をもたらしたと同時に、日本の国民も大きな被害を受けた。日本人孤児はまさに戦争の被害者。中国の庶民はこれら『敵の子供』に憐みを示した。死の窮地から救い出しただけでなく、自分の母乳と広い心で彼らを大人まで育て、人類の戦争史上に仁義の歌を刻んだのだ。同石碑は、日本国民の中国の養父母に対する感謝の気持ちだ」と語った。
李総領事はさらに、「日本の指導者の歴史問題における逆行と靖国神社参拝問題における独断専行に対して、中国やアジア各国の国民は深い懸念を抱いている」と指摘し、「歴史を胸に刻むのは、恨みを抱き続けるためではなく、悲惨な歴史を繰り返さないため。正しい態度で歴史と向き合ってこそ、未来がある」と強調した。(編集KN)
「人民網日本語版」2014年1月24日