彭麗媛夫人が押し開けた中国人のファッションへの自信の扉

　ファーストレディーの彭麗媛夫人は中国のファッション業界に驚異的な牽引効果をもたらした。中国のファッション関連株は急騰し、中国ファッションの国内世論と文化環境に「一瞬で」変化が生じた。環球時報が伝えた。

　中国の製造業はすでに堅固な土台を築いており、特に衣料品の生産能力は天下無双だ。だが中国のファッションブランドは吹けば飛ぶかのように弱く、中国社会全体が依然欧米の流行を追っている。こうした巨大なシェーレの中に変化の爆発力が潜んでいた。彭夫人はファーストレディーとして中国製の服飾に身を包んで登場したことで、こうした潜在力を噴出させる扉を押し開けたのだ。

　ここ1週間足らずの間にわれわれが目にした変化は、その始まりに過ぎないはずだ。ファッション業界は大きな利益を得た。だがそれよりも重要なのは、中国人が自信を得たことだ。中国人は自国のファッション業界への認識を改め、中国ファッションブランドの将来性を再評価した。そして、中国のファッション業界が、すでに多くの面で欧米に劣らないことに気づいたのだ。

　こうした前向きな感情は他の業種にも拡散し、中国製造業のブランド確立における広範な転換点となる可能性がある。世の中には、勢いを得れば蕩々たる潮流が形成されることがあるものだ。

　彭夫人の人生における成就と蓄積が、今日のそのファーストレディーとしての地位に特殊な感化力を与えている。だが中国製造業の運命を変える期待を全てファーストレディーに託すわけにいかないのは明らかだ。製造業の運命はそんなに単純なものではない。

　ファーストレディーは国産ファッションブランド牽引の模範を築いた。文化およびファッションへの中国人の自信にはさらに多くの支点、より多くの人々や力による貢献が必要だ。

　中国はすでに世界最大の自動車生産国であり、強大な自主自動車ブランドはもう単なる夢ではない。中国上層部の乗る車がほとんど外国ブランドで、政府も外国ブランドの車を数多く使用しているため、自主ブランドの未来の空間は言わずもがなだ。