ボアオ・アジアフォーラム2014年年次総会が、4月8日に海南省博鰲(ボアオ)で開幕した。アジア各国は改革の重要な時期に入ろうとしており、金融改革が出席者の興味を引いた。8日の会議には、「改革:アジアの金融・貿易の新構造」、「マイクロファイナンス:アジアの革新と実践」という金融をテーマとした二つのフォーラムが含まれる。出席者はアジア最大の経済体である中国の金融改革に、高い関心を示した。人民日報海外版が伝えた。
人民元が世界経済で主導的な地位を占めるためには、勢力を拡大し国際化を進めなければならない。イェール大学金融学部教授の陳志武氏は、「米ドルは世界経済で依然として主導的な地位を占めている。アフリカ諸国の多くは米ドルによる決済しか受け付けていない。人民元が世界経済で主導的な地位を占めるためには、中国が人民元の勢力を拡大し、人民元の国際化を実現する必要がある」と指摘した。
ネット金融は中国のすべての問題を解決できない。北京大学国家発展研究院教授の林毅夫氏は、「ネット金融は中国の国内総生産の増加を促すが、決して国内総生産の万能薬ではない。中国は技術革新と産業アップグレードへの投資を続ける必要がある。これらの投資は、金融サービスを必要とする。ネット金融は新技術として多くの中小企業を支援できるが、ネット金融が中国のすべての問題を解決するとは判断できない」と分析した。
小規模・零細企業の資金調達問題は、世界的な難題となっている。フォーラムで発表された「マイクロファイナンス発展報告書」によると、アジア諸国では金融システムの不備により、小規模・零細企業の資金調達が大きな問題となっている。中国銀行業監督管理委員会(銀監会)副主席の閻慶民氏は、「小規模・零細企業の資金調達問題、高額な資金調達コストを巡り、金融機関は信用貸付以外の金融サービスを拡大し、改革の精神により信用貸付以外の比率を高め、小規模・零細企業へのエクイティファイナンスの比率を高め、デットファイナンスの比率を適度に引き下げるべきだ」と提案した。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年4月9日