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中国水環境調査研究白書が発表、深刻な水不足が反映

 2014年04月24日15:54
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 「中国水環境調査研究白書」(以下、同白書)がこのほど上海市で発表された。同白書は第一財経日報の記者が一年をかけて、松花江、瀾滄江(メコン川)、遼河、長江、黄河、漢江、珠江の7大流域の現場を調査し作成したもの。中国新聞網が伝えた。

 同白書は7大流域の現状を調査し、多くの権威あるデータと結びつけ整理し、水環境の現状、水資源の不足と不均等な分布、流域内の汚染水の増加といった問題を客観的に示した。水環境の改善は、生活汚水および工業廃水の増加により、川がこれを自然浄化できず、重金属汚染の処理が進まないという課題に直面している。

 ◆水資源が不足、分布も不均等

 同白書によると、中国の水資源量は世界6位となっているが、国連からは13の水不足国の一つとされている。これは中国の1人当たり水資源量が2300−2500立方メートルほどで、世界平均の1万2900立方メートルの4分の1、米国の5分の1、ロシアの7分の1、カナダの50分の1となっており、世界110位に甘んじているからだ。

 実情はさらに深刻だ。中国の水資源の分布は不均等で、南方が5分の4の水資源を持つが、北方には人口の2分の1と畑の3分の2が集中している。国内の河川の数が減少し、水使用量と廃水が増加することにより、状況は深刻化するばかりだ。専門家は、中国は今後15年間で、軽度の水不足から中度の水不足に変わると予想した。

 中国水利部(省)が3月に発表した「第一次全国水利調査公報」によると、中国の流域面積が約100平方キロメートルの河川は2011年末の時点で約2万3000本となり、1990年代の統計データより2万7000本減少した。つまり中国の河川は過去20年間で、半分以上減少したことになる。

 中国水利部の矯勇副部長は取材に応じた際に、「河川のデータが急減したのは、一部の河川が気候変動や社会・経済の発展などによって消滅したためだ。また今回の調査で、より先進的で正確な手段と技術が採用されたことも一因となっている。しかし中国の河川が激減しているのは、確かな事実である」と指摘した。

 中国水利部は1997年より毎年、中国水資源公報を発表している。公報のデータを比較すると、中国の水資源量は1997年から2011年にかけ、毎年減少傾向を示し、14年間で4598億立方メートル減となった。7大流域の調査によると、各流域にはそれぞれの特徴があったが、中国全体に共通する水資源の現状、直面している実際の問題が浮かび上がった。▽水資源の不足、▽汚染の深刻化、▽改善が困難、▽高額の費用がかかる、▽管理体制に不備が存在する――。これらの問題はすべて、水不足という結果につながっている。(編集YF)

 「人民網日本語版」2014年4月24日

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