2014年6月4日  
 

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邪教「全能神」の常套手段 入信断ると殴打・監禁も

人民網日本語版 2014年06月04日16:00
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中国山東省招遠市のマクドナルド店内で5月28日、中国政府が「邪教」に指定している宗教集団「全能神」の信者6人が伝教拒否の女性客を殴り殺すという事件が起き、同集団の犯罪性が再び証明される形になった。「世界滅亡説」を唱える「全能神」は近年、どのような勧誘方法をとっているのだろう?なぜ、同集団を盲信してしまう人が絶たないのだろう?新華社が報じた。

中国反邪教協会の資料によると、「全能神」は「東方閃電」、「実際神」などとも呼ばれ、1990年代にキリスト教の一派として誕生したとされている。同集団は「世界を救う」とする教祖の女性を神格化し、「女キリスト」と呼んで、キリスト教の名前を悪用して違法な活動を行っている。近年、「全能神」は今回のような凶悪事件を何度も起こしており、邪悪な本性を表している。

近年のメディアの報道によると、「全能神」は他の邪教と同じく、洗脳やマインドコントロールを常套手段とし、社会で弱者とされている人をその対象にしている。主な活動地は農村や農村と都市部の境界地点で、現在その範囲を都市部に広げている。

メディアが報道している情報によると、信者を増やすため、親族や友人などを勧誘したり、関心を示すふりをして勧誘したり、お金や物で釣ったりする以外に、女性を使って誘惑したり、暴力を振るったり、監禁したりするのも「全能神」の常套手段だ。また、入信を断ったり、脱会の意を示したりする人がいれば、信者が極端な強硬手段を使う可能性がある。

中国政府は1995年に、「全能神」を邪教に指定して、撲滅の対象としている。中国の検索エンジン「百度」で「全能神」と検索すると、「邪教」とする資料が一面に列挙される。ネットユーザーからは、「邪教が使う手段は決して高度ではないのに、なぜ盲信してしまう人が絶えないのか」と困惑する声が寄せられている。

上海社会科学院宗教研究所の研究員・羅偉虹氏は、「『全能神』のような邪教が、勧誘に使う常套手段は『超自然的な能力』で、『人類を救う』をうたい文句にする。そして、封鎖された環境の組織で信者をマインドコントロールする」と指摘している。

「全能神」の主な勧誘対象が、50-60歳に集中していることに関して、中国人民公安大学(北京)の武伯欣・教授は、「心理学的に分析すると、この年齢層の人は、さまざまな苦難を経験しており、挫折感が強い。また、関心を示されることに欠けているため、騙されやすい。多くの農村地区では、インターネット環境が整っておらず、『全能神』が邪教であることを全く知らない人もいる」と分析している。

専門家は、「邪教の撲滅を進めると同時に、邪教に関する警告活動を強化しなければならない。農村で世帯訪問し、邪教とは何か、邪教にはどのような危険があるのか、邪教はどのように勧誘するのか、邪教にどのように対処すればいいのかなどを教えなければならない」としている。


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