世界3D印刷技術産業連盟秘書長の羅軍氏は4日開かれた、2014年青島世界3D印刷技術産業大会の記者会見で、「3D印刷による骨の修復、歯の印刷といったケース・バイ・ケースの応用が、今後さらに普及していく」と述べた。科技日報が伝えた。
羅氏は、「歯には個人差があり、患者の骨の損傷の程度もそれぞれ異なっている。3D印刷技術は、紛れもなく最良の選択肢だ。3D印刷技術は全体的に見て、一種の製造技術だ。伝統的な製造技術と比べ、3D印刷は個性化・複雑化された、高難度の技術の需要を満たす」と指摘した。
3D印刷の生物医学での応用は常に、専門家が慎重に議論する話題となっている。専門家は、「3D印刷による歯や骨の修復技術はすでに成熟しており、大きな整骨院や歯科クリニックで急速に普及している。3D印刷により細胞、軟組織、臓器などを印刷するには、あと5−10年の時間が必要だ」と分析した。
羅氏は、「3D印刷技術は新興技術で、多くの人に知られてはいるが、依然として開発段階にある。多くの人は、3D印刷が具体的にどのような分野で活用されるか、いかにこの技術を合理的に使用するかを知らない。一部の専門家は3D印刷技術を、何でもできる技術としてパッケージングしたがるが、これは極端な間違いだ」と注意を促した。
羅氏は、「3D印刷技術は今後、伝統的な製造技術の代わりにはならない。伝統的な技術は数千年の蓄積と改善により非常に成熟しているが、3D印刷技術は伝統的な製造技術を効果的に補完することしかできない。3D印刷技術は今後、ニッチな市場にしかならないが、この市場は少なくとも1兆クラスの規模に達するため、支援・促進の価値がある」と予想した。
「3D印刷を私たちの暮らしに」をテーマとする第2回世界3D印刷技術産業大会は、6月19日から22日にかけて青島市で開かれる。(編集YF)
「人民網日本語版」2014年6月5日