韓国紙・中央日報の9日の報道によると、広東省深セン市にあるアジア最大の電気街「華強北商業街」では韓国サムスン電子のギャラクシーS5よりも、小米(シャオミ)やレノボ(聯想)、ファーウェイ(華為)といった中国製最新スマートフォンの方が人気が高い。韓国の製造業は中国の攻勢に不安を感じている。環球網が伝えた。
中国のスマートフォンメーカー各社は「安さが取り柄」だった頃とは大きく異なり、ハイエンド製品と十分な販売ルートによって韓国企業が作り上げてきた「メード・イン・コリア」の牙城を脅かすようになっている。その一方で、成長が頭打ちとなった韓国製造業は、そうした中国企業の成長に対して手をこまねいているだけとなっている。
サムスン電子とLG電子は表示領域がフルHDの4倍となるQHDディスプレーでハイエンド市場を独占するが、ローエンド、ミドルレンジの市場では中国メーカーが優勢となりつつある。韓国最大の携帯通信事業者SKテレコムの関係者は、「中国には無数の携帯電話メーカーがあるが、ここ数年でその品質が大幅に向上した。性能もデザインもサムスンに劣らないのに、価格は100ドル(約1万円)ほどでしかない」と話している。
韓国科学技術院(KAIST)経営大学院の教授は「電子機器や造船、機械工業などの業種で中国の追い上げが強まっている」とし、より深刻なのは中国が航空宇宙分野やスーパーコンピュータ、電気自動車(EV)などの未来産業でも韓国を上回る競争力を持ったことだと指摘する。
ヒュンダイ経済研究員の専門家は「韓国政府と企業が現在のまま対策をとらずにいれば、スーパー製造業大国の中国と、製造業が復活しつつある日本に置いていかれてしまう可能性がある」と警告している。(翻訳・編集/岡田)
Record China 2014年7月11日